『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(アメリカ・2016年) | Cinéma , Mon Amour.。.:*☆

Cinéma , Mon Amour.。.:*☆

わたしの右脳は洋画で
左脳は邦画で出来ておりまする╰(*´︶`*)╯


こんばんは
 

今宵ご紹介する映画は
『マンチェスター・バイ・ザ・シー』

{A7E6FD5C-A320-44D2-B255-C4D63A23DEF9}

主人公はボストンの街で便利屋として働く
リー・チャンドラー(ケイシー・アフレック
{B1BFFA41-CC4A-4D81-9D51-C1F86F0CA664}


その人物像はと言えば

暗くて愛想はないわ
そんなだから顧客は怒らせるわ
一杯呑んでも据え膳喰わないわ
それどころか、目があったってだけで
喧嘩は吹っかけるわ

ひと言で言って
ロクデモナイ男なんですね

そんな荒んだ暮らしを送るリーの元へ届いた
兄ジョー(カイル・チャンドラー)危篤の一報
{2EBB41DA-985B-4DD8-81C0-1393ED8F6086}


リーは急遽、実家のある
マンチェスターへと向かいますが
兄の最期には間に合わず

16歳になる兄の息子
パトリック(ルーカス・ヘッジ)を
{689BD637-1E93-4276-9F80-F12D4EAC7506}

彼がクラブ活動中の
アイスホッケー場まで
迎えに行くこととなります

パトリックに
父の訃報を伝えるリー

遠巻きに
二人を見守る
コーチ及びチームメイトたち

その中の一人が放った言葉

『あれがリーか?』

そう呼ばれるリーの身の上に
一体何があったのか?
{8264D706-C1B1-4183-90A2-C16AA99A79C1}


そのような幕開けで始まった
『マンチェスター・バイ・ザ・シー』

この『あれがリーか?』に
よく似た言い回しをジェーンは
リアルで聞いたことがあります

殆どが良い話ではなく
それが、口さがない者たちによって
連綿と拡散され、結果として

この作品でも描かれているように
当時は子供だった者たちまでもが
そのことを知る運びとなるのです

そういった時当事者たちは
家族で寄り添い力を合わせ
悲しみは半分にが理想論

しかしリーの場合そうはいかない

何故か?

それは『あのリーか?』の
(個人を)特定した言い方が示す通り
悲しい出来事を招いた原因が
リーにあるからです

過失ではあっても
怠惰なリーだったからこそ
起きたことであり

だけれどもさすがに
自分が仕出かしたことに対しては
自責の念に苛まれるわけで

ずっと

『時ぐすり』も効かず
『信仰』も救いにならず今まで来てしまって
{9E44654A-4E28-4351-8EA0-40681544325B}


さらに再会した元妻
ミシェル・ウィリアムズ)が
{F05AC735-E84B-4F95-95AF-796E23BF4838}

『貴方を酷く詰ってごめんなさい』と
許しを乞うてきてその告白はつまり
元妻があの出来事を『乗り越えた ことを
示すものであり、乗り越えられない自分と
妻との乖離に打ちのめされるリー、、、
 
心情の変遷を 心 ここにあらずといった
表情で演じたケイシー・アフレック
{F0B2ECC3-E9EE-48DA-84B7-AD01FA8F7861}

そしてまたまたブチ切れる

自分の夫だったら、或いは
夫と仲の良い友人だったりしたら
難儀やわぁーと言いたくなる
リーという男

それでも立ち直れないでいる彼を
何とかしてあげたいと
観る側に思わせる静演で
アカデミー主演男優賞獲得

さらにリーの周りを固める
キャラクターたちの造形も良かったですね
{E8958FBA-2BF9-44EA-B479-44D536D843C0}


自らも破綻した
結婚生活の経験者でありながら
弟を気にかける、人格者のお兄ちゃんジョー
{F5BFBA74-6A80-4061-BB0B-047D97FD0957}


重篤な持病を抱えるジョーが
心が崩壊した弟リーに、敢えて託した
ひとり息子パトリック
{8F8B1BCD-64D5-4451-9C3A-8C3898A21ECE}


兄の遺言に戸惑うリーと

リーに心を開かないパトリック

しかしこの二人の存在が
リーと世間を繋ぐ糸なんです

人は、他者との関わりを絶って
生活することは出来ません

生きていくとは、そういうことです

リー再生の道があるとするなら

それは兄ジョーの遺志に対して

リーが腹を括れるかどうか

そしてリーの側から世間に
歩み寄る事が出来るかどうか

それにかかってくるのかと。

だって
何をどうしたところが
人生は続いていくのですから、、、

{BCF9DCD7-EC2F-4B0C-8D3D-A0623831B4A5}


只今公開中の新作ゆえ
本筋には触れぬよう
レビューに挑んでおります

よって

奥歯にモノが挟まったような
ハッキリしない物言いとなっていますことを
お許しくださいませ

(もちろん文章力のなさもありますわよ

全体を通して
暗いトーンの作品ですが

顔に似合わず
ヤリ手のパトリックのクダリにニヤリ

も一つ小さくプッと吹いたのが
マシュー君登場のシーン
{BFA0009E-2D75-42D2-A497-8350147420B1}

マシュー君たら
知らないうちに丸っこく
なっちゃってましたけれども

なかなか毒のある
ワンポイントリリーフでしたわ

監督はケネス・ローナガン

オリジナル脚本も兼任しており

今作で描かれた女性像、、、

ミシェル・モナガン演じる
リーの元妻ランディと
{F3C5F5D9-E171-410E-B41E-E2E9211E8F54}


グレッチェン・モル演じるジョーの元妻を
{F3B5213F-EAEB-4402-80F9-3722C5391B1D}
(二人のビジュアルが似てて錯覚した)


何や彼や言っても
女って強いよねといった体で
監督ったらしら〜っと描いておりますが

そこら辺りの描写について
お尻の収まりが悪かった ジェーン・ドゥ

やはり

男と女の間には

深くて暗い河があるのか?


ローナガン監督に


膝詰めで聞いてみたい、、、



{24126399-C20B-4CA6-A098-E33251DE6D86}