10代前半の患児。フルボキサミン50mg/day 服用中。寝る前の不安が強いことを相談した。
ブロマゼパム1mg 就寝前 新規(当初ラメルテオン8mgからの処方変更)
 
薬学的知見からのアセスメント
疑義照会:当初ラメルテオン8mgが眠前に処方あったが、フルボキサミンと併用禁忌のため照会、ラメルテオン削除→ブロマゼパムに変更となる。
 
疑義照会の根拠:
ロゼレム錠の添付文書および承認時資料に依れば、強力なCYP1A2阻害剤であるフルボキサミンマレイン酸塩200mgとラメルテオンとして8mgを併用投与した時、ラメルテオンとして8mgを単独投与した時に比べ、未変化体のAUC0-infは82.6(95%CI;59.7-114.3)倍、Cmaxは28.1(95%CI;19.8-39.8)倍に増加した。これは代謝の競合阻害に起因する相互作用と考えられている。CYP2C9、CYP2C19、CYP3A4に対する阻害作用の影響も考えられている。

未変化体のラメルテオンからM-IIへの代謝は主にCYP1A2が寄与し、M-IIのヒトMT1,MT2受容体に対するアゴニスト活性は未変化体の1/17,1/28である。
 
ロゼレム添付文書には過量投与に「本剤を160mgまで単回投与した外国臨床研究において、眠気、倦怠感、めまい、腹痛、頭痛等の症状が認められている」とある。
 
ラメルテオン160mg投与時やフルボキサミン併用時において投与量と未変化体AUCが線形か厳密には分からないが、治療域を逸脱しているとは言えるだろう。
 
以上より、メラトニン受容体活性の強いラメルテオンの未変化体はフルボキサミンの併用によりAUCが顕著に上昇し、死に至る転帰はないかも知れないが過量投与とされる場合のAUCを超える可能性があるので、併用は適切ではないと判断した。