アログリプチンは、腎機能に応じた用量の調節が推奨されている。
30≦CCr<50と中等度低下している場合の添付文書記載の用量は12.5mg/day。臨床データで50mg投与時にはAUC2.1倍との報告がある。
CCr<30と高度低下している場合の用量は6.25mg/day。臨床データでは50mg投与時にAUC3.2倍~3.8倍との報告がある。
腎機能が低下している時、理論的にAUC が何倍になるか検証してみる。経口投与量に対しての累積尿中排泄率72.8%、またバイオアベイラビリティーは、ラットで61.1%、 イヌで88.6%でヒトのデータは無いが、肝代謝の寄与は数%と極めて少ないので、バイオアベイラビリティー75%と仮定する。
尿中未変化体排泄率 fu=尿中排泄薬物量/(バイオアベイラビリティーx 薬物投与量)=0.728X/0.75X =0.97(≧0.7 : 腎排泄型 X :薬物投与量)
Guisti-Hayton法より補正係数Rを求める。R=1-fu(1-腎機能低下者のCCr/100)で算出。AUC=Dose/CLよりAUC比はクリアランス比の逆。
CCr=50mL/minでは、R=1-0.97x(1-50/100)=0.51 理論的にはAUC2.0倍になる。
CCr=30mL/minでは、R=1-0.97x(1-30/100)=0.32 理論的にはAUC3.1倍になる。
このように理論値がよく相関している事が分かる