〜 四季をテーマに贈る、
彩り鮮やかなコンセプト・ベスト・アルバム。
新録音4曲も光る、シリーズ第三弾!〜


再びお邪魔します。
ジャミン・ゼブ・プロデューサーの宮住俊介です。

本日は、10月12日発売、
ジャミン・ゼブ待望のニュー・アルバム、
『Seasons Best Autumn』
の楽曲解説をお届けいたします。


収録楽曲は以下の14曲です。 

01. The Windmills Of Your Mind
(風のささやき)

02. The Winner Takes It All
(ザ・ウィナー)

03. Serenade
(シューベルトのセレナーデ)

04. 最後の雨

05. Bluesette
(ブルーゼット)

06. I Will Wait For You
(シェルブールの雨傘)

07. The Last Waltz
(ラスト・ワルツ)

08. 夜空ノムコウ

09. Don't Get Around Much Anymore
(ドント・ゲット・アラウンド・マッチ・エニモア)

10. Can't Help Falling In Love
(愛さずにはいられない)

11. Besame Mucho
(ベサメ・ムーチョ)

12. 好きにならずにいられない

13. If You Remember Me
(幸せのかけら)

14. When I Fall In Love <Live>
(ホェン・アイ・フォール・イン・ラヴ)


いかにも「秋」にふさわしい曲が、ズラリと並んでいますね。

このうち、01、04、09、13は、
初めてのCD収録となります。

前回にも申し上げましたが、
極めて重厚で感動的なアルバムです。

曲順が変わると、聴こえ方も新鮮。

さらには、最新のマスタリングによって、
まるで全てが新曲を聴くような錯覚を覚える方も、
いらっしゃるかもしれませんね。

秋の夜長、各楽曲に込められた熱いドラマを、
ワインでも召し上がりながら、
じっくりと味わってください。

では、早速いってみましょう!





ジャミン・ゼブ
『Seasons Best Autumn』(シーズンズ・ベスト「秋」)
POCS-1894
発売元:ZEB
販売元:ユニバーサル ミュージック
定価:¥3,000(税抜価格)+税
2022年10月12日 リリース



01. The Windmills Of Your Mind
風のささやき

lyrics : Alan & Marilyn Bergman
music : Michel Legrand
arrangement : Shun Miyazumi & jammin' Zeb

今回、初のCD収録となります。

1968年、アメリカのサスペンス映画『華麗なる賭け』
(スティーブ・マックィーン、フェイ・ダナウェイ主演)
の主題歌で、その年のアカデミー主題歌賞を獲得した、
フランスの作曲家ミシェル・ルグランの名曲です。

極めて文学的な深い内容の詞と、美しいメロディ。
このアレンジ全体を通して印象的な弦(ストリングス)の、
ザワザワとした響きで、
「風のささやき」を表現してみました。

シモンのリードを中心に、
美しくもドラマチックな展開が圧倒的です。


02. The Winner Takes It All
ザ・ウィナー

lyrics & music : Benny Andersson, Björn Ulvaeus
arrangement : Shun Miyazumi & jammin' Zeb

スウェーデンの人気グループ「ABBA(アバ)」の、
1980年の大ヒット曲。

付き合っていた男性に別の女性ができて、
失恋してしまった女性が、
切々と彼に思いをぶつける、といった内容です。

「勝者は全てを持っていく
 敗者はただ立ちすくむだけ…」

原曲は当時流行のディスコ・スタイルでしたが、
しっとりとしたバラード調の方が、より切なさが伝わると思い、
大胆に方向転換しました。
いかがでしょう。

レンセイの素晴らしいリードに心揺さぶられます。


03. Serenade
シューベルトのセレナーデ

lyrics : Ludwig Rellstab
music : Franz Schubert
additional lyrics : Lensei
additional music : Shun Miyazumi
arrangement : Shun Miyazumi & jammin' Zeb

オーストリアの作曲家、
フランツ・シューベルト(1797-1828)の有名な歌曲。

まさに「秋」にぴったりなア・カペラ・ナンバーで、
今回の素晴らしいマスタリングにより、
スティーヴの太くて甘いバリトンのリードが、
より一層心に切なく響きます。

シューベルトさんの時代にはなかった、
新しいハーモニーも駆使しながらの、
新感覚「シューベルトのセレナーデ」です。


04. 最後の雨

lyrics : 夏目 純
music : 都志見 隆
arrangement : Shun Miyazumi & jammin' Zeb

これも今回、CD初お目見えとなります。

1992年に中西保志さんが歌ってヒットした曲を、
原曲とは全く違う、
AORスタイルでカヴァーしてみました。

弦楽四重奏が全編を支配するという、
ジャミンにとって初の試みとなるサウンドですが、
別れのシーンをより切なく表現できたかと思っています。

リードはシモン。

余談ですが、ジャミンのCDでいつもお世話になっている
日本最高のドラマー、山木秀夫さんは、
オリジナル、中西保志さんのレコーディングにも参加していたそうです。
イメージが変わった今回のヴァージョンも、ノリノリで叩いてくれました。


05. Bluesette
ブルーゼット

lyrics : Norman Gimbel
music : Toots Thielemans
arrangement : Shun Miyazumi & jammin' Zeb

ジャズ・ハーモニカの第一人者、
トゥーツ・シールマンス氏の代表作。

「可哀想なブルーゼット
 泣くのはやめて
 素敵な恋がまたやって来るから」

と、失意の女の子を励ます、心温まる楽曲です。

原曲はワルツですが、
ここでは4拍子の軽快なボサノバ・スタイル。

コージローの甘いリードに始まり、
西脇辰弥くんのハーモニカ、私のピアノ・ソロを挟んで、
ぐいぐいとコーラス・ワークでクライマックスに突き進む、
あの辺りが来るといつも胸が熱くなります。
(私だけ?…笑)


06. I Will Wait For You
シェルブールの雨傘

lyrics : Jacques Demy
English lyrics : Norman Gimbel
music : Michel Legrand
arrangement : Shun Miyazumi & jammin' Zeb

1964年、カトリーヌ・ドヌーブ主演による、
フランスのミュージカル映画『シェルブールの雨傘』
の主題歌で、作曲はまたしてもミシェル・ルグランさん。

レンセイの導入に始まり、
コージロー〜スティーヴ〜シモン〜レンセイ
と、転調を繰り返しながら進んでいき、
最後はジャズ・コーラスでクライマックスを迎えるという、
劇的な構成になっています。

切なくもドラマチックな展開は、
いつもコンサート後半の重要なレパートリーとして、
多くのジャミン・ファンに愛されています。


07. The Last Waltz
ラスト・ワルツ

lyrics & music : Barry Mason, Les Reed
arrangement : Shun Miyazumi & jammin' Zeb

1967年、イギリスの歌手、
エンゲルベルト・フンパーディンクによるスマッシュ・ヒット。

出会いと別れを3分のワルツで表現した、
素敵な大人の楽曲で、
日本でもたくさんのファンを持っています。

「太陽は燃えている」、「Quand Quand Quand」と、
ジャミンによるフンパーディンク作品は、
主にスティーヴがリードを取ることが多いですね。

これまた最新マスタリングにより、
オリジナル発表時より一段と骨太のサウンドが、
楽しめることと思います。


08. 夜空ノムコウ

lyrics : スガシカオ
music : 川村結花
arrangement : Shun Miyazumi & jammin' Zeb

スガシカオさんの詞が話題になった、
1998年、SMAPの大ヒット曲。

原曲とは全く違う、
コンテンポラリーなAORスタイルで、
ジャズ・ハーモニーも大胆に取り入れてみました。

リードはコージローとシモン。

ポップな楽曲を、その良さを失わずにジャズ色に染める、
こうした芸当もジャミンならではないかと、
自画自賛の一曲です(笑)。


09. Don't Get Around Much Anymore
ドント・ゲット・アラウンド・マッチ・エニモア

lyrics : Bob Russell
music : Duke Ellington
arrangement : Lensei & jammin' Zeb

ライブでは度々演奏してきたこの曲を、
今回やっとCD化することができました。

レンセイのアレンジによる、
軽快なア・カペラ・ナンバーです。

元々はビッグ・バンドのために書かれた曲です。

ジャズの巨匠、デューク・エリントンの作曲で、
失恋してどこにも行きたくなくなった、
哀れな男の気持ちをユーモラスに描いています。

レンセイがライブのMCで、
「引きこもりの歌」と面白おかしく紹介してから、
ジャミン・ファンの間でも人気になりました。


10. Can't Help Falling In Love
愛さずにはいられない

lyrics & music : Hugo Peretti, Luigi Creatore, George David Weiss
arrangement : Shun Miyazumi & jammin' Zeb

1961年に、エルヴィス・プレスリーが発表し、
まさに全世界で大ヒットした、ラヴ・バラード。

ジャミンはこれをアップテンポに衣替えし、
8ビートと16ビートの混ざった
力強いフュージョン・スタイルで歌っています。

アルバム『Parade』に収録した当初から、
ファンの間では高い人気を誇ってきました。

ソロ→デュエット→4声コーラスと、
めくるめく多彩なヴォーカル・ワークが楽しめる、
ジャミンならではの一曲と言っていいでしょう。


11. Besame Mucho
ベサメ・ムーチョ

lyrics & music : Consuelo Velázquez
arrangement : Shun Miyazumi & jammin' Zeb

1940年、メキシコ生まれのラテン・ナンバーで、
日本でも古くから多くの人に知られています。

「いっぱいキスして」という、情熱的な内容の曲ですが、
作詞、作曲をしたのは、なんと当時16才の少女だとか!?

ジャミンは、オリジナルのスペイン語に挑戦。

メキシコ人の母を持つシモンのリードを中心に、
エキゾチックな雰囲気を漂わせながら、
見事なコーラス・ワークを聞かせてくれます。


12. 好きにならずにいられない

lyrics : 松井五郎
music : 山川恵津子
arrangement : Shun Miyazumi & jammin' Zeb

デビュー直後、ジャミンは、
テレビ朝日『題名のない音楽会』に出演しました。

その回は、岩崎宏美さんの特集。

局側からは「好きにならずにいられない」を
ジャズ・ヴァージョンにアレンジして、
岩崎さんの前で歌って欲しいと要望がありました。

「J-POP」と「ジャズ」?
当初は戸惑いもありましたが、
やってみると面白いようにスラスラ書けました。

コージローやスティーヴの甘いリードに、
ビロードのようなコーラスが優雅に絡み合う、
ジャミン独特のスタイルは、
この時、確立したのかもしれませんね。


13. If You Remember Me
幸せのかけら

lyrics : Carole Bayer Sager
music : Marvin Hamlisch
arrangement : Lensei & jammin' Zeb

この曲も今回初のCD収録です。

映画『チャンプ』(1979)のイメージ・ソングで、
歌っていたのはクリス・トンプソン。

作詞は「A Groovy Kind Of Love」や「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」
などで知られるキャロル・ベイヤー・セイガー。
そして作曲は「追憶(The Way We Were)」を始め、
映画、ミュージカルでも名を馳せたマーヴィン・ハムリッシュですから、
名曲が生まれたのは必然。

ジャミン・ゼブは、
レンセイのリードを中心としたア・カペラで、
美しく、感動的に歌い上げます。

短いながらも秋のムードにぴったりな、
叙情溢れる一品です。


14. When I Fall In Love (Live)
ホェン・アイ・フォール・イン・ラヴ

lyrics : Edward Heyman
music : Victor Young
arrangement : Shun Miyazumi & jammin' Zeb

アルバムの最後を飾るのは、
伝説のライブハウス「STB139」
のファイナル公演を収録したライブ・アルバム、
『This Precious Moment』から、
ジャミン・ファンにはお馴染みの、このナンバー。

ほとばしる熱気が伝わってくる名演で、
あの素晴らしかった空間が蘇ります。

マスクを外し、立ち上がり、手を叩き、歓声をあげ、
全身全霊でライブを楽しむ。
そんな光景が、一日も早く戻ってくることを願いながら、
この曲を選んでみました。


スタッフ・クレジット 


jammin' Zeb are : Kojiro, Lensei, Simon, Steve

Produced by Shun Miyazumi

Co-Producer : Shoji Yuasa


Musicians :

Programming
・Masafumi Nakao (M1, 2, 4, 5, 6, 7, 8, 10, 11, 12)

Piano
・Shun Miyazumi (M1, 2, 4, 5, 6, 7, 10, 11, 12)
・Hiroki Morioka (M14)

Keyboards
・Shun Miyazumi (M1, 2, 4, 5, 6, 7, 8, 10, 11, 12)

Bass
・Tetsuyuki Kishi (M2, 4, 5, 6, 10, 11)
・Kilin Sato (M7, 12, 14)

Drums
・Hideo Yamaki (M2, 4, 5, 6, 8, 10, 11)
・Kentaro Imamura (M7)
・Akihito Yoshikawa (M12)
・Gene Shigemura (M14)

Percussion
・Ryoichi Kayatani (M5, 10, 11)
・You Hatakeyama (M12)

Chromatic Harmonica
・Tatsuya Nishiwaki (M5)

Sax
・Aokki (M14)


Recorded & Mixed by Rie Mimoto, Takashi Sudoh, Tetsuo Goto
Recorded at :
ZERO STUDIO, POWER HOUSE STUDIO, Sound City,
sunrise studio Roppongi, Nihon Kogakuin College, Studio Odyssey, STB139

Mastered by Mitsuharu Harada
Mastered at GINZA RECORDS

Art Direction, Design & Illustration : Taketaka Inagaki
Photography : Satomi Asano
Hair and Makeup : Maki Ohno (i:z)

Sales Promotion :
Soichiro Shibata (UNIVERSAL MUSIC LLC),
Yusuke Miyazumi

Supervisor : Seiji Fueki

Artist Management : SHUN CORPORATION

Special Thanks :
Keiichi Suzuki, Takeo Mashimo,
Tomoyuki Takeoka, Shigeo Kurimoto


              


さあ、いかがでしょう!

ジャミン・ゼブはこのアルバムをひっさげて、
10月15日「関内ホール(大)」を皮切りに、
充実の、秋のライブ・ラッシュに突入します。

11月は西日本各地にもお邪魔いたします。

いよいよ本格化する「ジャミンの秋」!!

ご一緒に盛り上がりましょう〜!!!

jammin' Zeb Producer
Shun Miyazumi