35歳の時、自分で乳がんを発見しました。

ひと月ほどの間にパタパタと入院が決まり、左乳房とわきのリンパ節の切除をしました。全摘です。

入院中に同室の方がこんなことを言っていました。

「病気っていうのは、その人の心の中のドロドロしたものが原因なのよ。

怒りとか醜い思いがあると、それが身体に影響を与えて病気になるのよ。

私は「痔」だから、病気じゃないけどね。」

…なーんにも答えられませんでした……。

「原因探しをしても始まらない」「治すことに集中しよう」って思っていたところに、この言葉は……
なんか…
どわ〜ぁんと来ました。

私?
やっぱり私?
私が悪いから癌になったの???

いや、そうじゃないですよね。

病気になったのはその人が悪いわけじゃない。
親や先祖が悪行をしたたたりでもない。
庭の大木を切ったから、木の霊が怒って悪さしたのでもない。

原因を1つに特定するのは難しいし、
追求したところで事実が変わるわけでもない。

「乳がんになった」という事実があるのみ。

ただでさえ、がんになってガーンと来てるんだから、
それ以上自分の心を追い込むことはやめた方がいいですよね。

それこそ、思い悩みのストレスが身体にいいわけはありませんもの。

何故、病気になったのか?

がんサバイバーとして私が言えることは、
「病気を通して、
自分の弱さを受け入れ、
人の優しさを知り、
感謝して限りある命を生きるため」
だと感じています。