私は、乳がんになってからというもの、たくさんの人のブログを読み漁ってきました。
それは、怖かったから。
自分と同じ状況の人が、どう生きているのか。
どういう治療をして。
どういう副作用があって。
どういう思いで生きているのか。
ビビりで肝っ玉の小さい私が、この乳癌という大きな病気を乗り越えるためには、同じ境遇の人のブログをたくさん読んで、ほんの一筋の希望でもいいから見い出すこと。
それしか、癌に立ち向かう希望を見つける方法はなかった。
幸いにも、私は、良いブログとたくさん出会いました。
ブロ友さんも、たくさんできた。
ブロ友さんは、私がビビりすぎてケモ室に行けないとブログに書くと。
みんないる、みんな一緒にいる。
ケモ室で添い寝してるよ。
手を繋いでいるよ。
と、少々オカルトじみた励ましをしてくれた笑
でも、私は。
そのオカルトを、本気で信じた。
ケモ室でのベッドに横たわる私は1人だけど、実は目に見えない仲間が私の周りには1000人くらいいるんだぜ。
ってね。
もちろん会った事もない人たち。
顔も知らない人たちだけど。
私は、ケモ中に1人で想像して。
私の周りに、たくさんの顔も知らない友達がたくさんいる事を想像して。
妙に安心したもんだ。
治療を乗り越えられたのは、一緒にいると言ってくれたブロ友さんたちのおかげ。
通りすがりに見てくれた人たちも、みんな私のブロ友さんになってます笑
そんなブロ友さんたちと、ともに戦い、ともに生きた。
仲良くしてくれたみんなは、私と同じような時期に手術をし、放射線をし、抗がん剤治療をし。
そして、私と同じように、3ヶ月、半年に一度の検査になり。
日々、仕事や遊びや、家族との団欒や、趣味や推し活に生きている。
自分の足で、しっかりと。
今を、ちゃんと生きてる。
もちろん私も。
おかげ様で病気を考える時も少なくなって、日常を普通に生きています。
でもね。
そうではなかったブロ友さんも…います。
今もなお、治療継続しているブロ友さんの更新が途絶えてしまった。
ブログを更新しない事なんてよくある話さ。
でもこの方は、懸命に頑張っている事を絶えず書き続け、その中で感じる小さな幸せを書き続けていた。
最後の記事には、一面がとても綺麗なネモフィラの花。
ご家族とプチお出かけをしたり、オシャレをしたり、美味しいものを食べたり、治療中でも楽しく過ごそうとしていたことを、ブログにたくさん書いていた。
更新が突然途絶えて、1カ月。
その方のコメント欄には、リアルに連絡を取り合っていた方からのコメントが。
それは、
「今は痛くない世界にいるのかな。」
「ゆっくり休んでね」
だった。
本名もどこに住んでるかも、顔も何もかも知らないブロ友さん。
でも、私は、あなたには本当に本当に助けてもらいました。
もっと、オシャレなお洋服を着たあなたを見たかったな。
あなたの最後のブログに、いいねはつけられなかったな。
コメントも置いてこられなかった。
ごめんなさい。
本当に、ありがとうございました。