子供は子供で、大変だったんです。
テストの結果が思わしくなかった。
3年生のこの時期にこの結果は、ちょっとマズイ。
そんなこと自分でもよく分かっていた。
だから、不機嫌で、荒れていた。
夜、旦那と3人で話し合った。
息子は自分の勉強法として、いつも近くにPCを置いていた。
サッと調べる事が出来るし、音楽も聴けるから。
何より、勉強の出来る友達が、そうやって勉強してるから。
でも、実際はYouTubeを見ている事が多い。
YouTubeは不思議なもので、一度見出すと30分でも1時間でも見れる。
テレビと違って、自分の面白いと思うコンテンツを選んで見てるから。
PC問題を出すと、息子は必ず怒る。
勉強してるのに。
YouTubeは息抜きだったのに。
なので、昨日は旦那も入れて話した。
もう、憮然としている息子に、旦那が言った。
「いいか、よく聞け。ママは病気です。命にかかわる病気だ。最近よく泣いていたりするのは、このせいだ。これから入院したり、辛い治療をする。だから、受験生のお前に寄り添ってあげるのが難しい事もある。だから、ちゃんと聞け」
いきなり告知するんだ。
横で聞いてて驚いたけど、それだけ真剣な話し合いだ。
「パパが言った通り、ママは病気です。でも、治る病気だから。だから頑張る。ママは治るまで何年もかかるけど、あなたはこの何ヶ月かが勝負だよ。
ママは、これから治療して、苦しくて倒れたり泣いたりして、あなたの受験戦争から離脱して行くけど、ちゃんと見てるから。助けてあげられないけど、そばにいるから。
だから、頑張って。一緒に頑張って」
息子は、何も言わず部屋に戻りました。
旦那が息子を追いかけると、息子は背を向けて黙々と片付けをしてました。
「冗談じゃないよ。真剣な話だ」
「俺には関係ない」
「関係ないって、本気で言ってる?」
「…」
息子は無言でした。
息子は、絶対に弱音を吐かない。
弱いところは、絶対に見せない。
そういう子です。