私たちが米国株の取引戦略を作ったり、バックテストをしたりするとき、必ずと言っていいほどぶつかる問題があります。
それは 「同じデータソースから取得した日足の終値と、その日の最後の 1 分足の終値が違う」 という現象です。
数セントのズレならまだしも、時には無視できない差になり、 指標計算がズレたり、チャートがおかしくなったり、戦略の結果まで狂ってしまうことさえあります。
私たちも最初は AllTick APIを使っていて、 「コードが間違っているのか?」 「集計ロジックがおかしいのか?」 と何度も確認しましたが、答えは別のところにありました。
それは……データソース側の集計ルールの違いです。
今回は、なぜ日足と 1 分足が一致しないのか、 その理由と、私たちが実践で使っている解決方法を、コードなし・分かりやすく解説します。
なぜ日足と 1 分足の価格が合わないの?
米国株データでズレが起きる原因は、大きく 4 つです。
1. 終値の取得タイミングが違う
- 1 分足…1 分間の最後の約定価格
- 日足… データソースによって「ニューヨーククローズ」で切るか「UTC 時間」で切るかがバラバラ
数時間のズレが、価格の差になります。
2. プレ・ポストマーケットの扱いが違う
米国株にはプレマーケット(前場)・ポストマーケット(後場)があります。
- 日足はプレ・ポストを含んでいる
- 1 分足は通常の取引時間だけ これでは時間帯が違うので、価格が一致するはずがありません。
3. 権利落ち調整(アジャスト)の違い
これが一番見落としがちです。
- 日足:株式分割・配当調整済みがほとんど
- 1 分足:未調整の生データの場合が多い
基盤の価格が違うので、終値も指標も一致しません。
4. タイムゾーンの混在とデータ欠損
- 日足:米東部時間
- 1 分足:UTC
さらに 1 分足の一部が欠落していると、集計結果が狂います。
これらはすべて、** データの「作り方の違い」** であり、 データが壊れているわけではありません。
私たちが実践で使っている最安定の解決法
いろいろ試した結果、私たちがたどり着いた答えは……
「完成された日足・1 分足を使うのではなく、 一番原始的なティックデータから自分で集計する」
これが最も確実です。
同じ元データから、同じルールで 1 分足も日足も作れば、ズレることは絶対にありません。
タイムゾーンも統一、プレポストのルールも統一、 調整のタイミングも統一…… 完全に一致させることができます。
実務で守っているたった 5 つのルール
- タイムゾーンはUTCに統一する
- プレ・ポストマーケットは明確に区別する
- アジャスト処理はティック段階で統一する
- 1 分足の欠損は自動で補完・記録する
- 日足も 1 分足も同じソース・同じロジックで作る
これだけで、データのズレはほぼ解消できます。
まとめ
米国株の日足と 1 分足が一致しないのは、 データソースの集計ルールが違うからです。
ズレを放置すると、指標もバックテストもすべて信用できなくなります。
私たちは「原始ティックデータから自分で集計する」方式に変えてから、 この問題は完全に解決しました。
データの基盤が安定して初めて、 信頼できる戦略が作れるのだと、強く実感しています。