【こたつの柱】「根」を与える炎 編集長 堀川晶伸 | 鈴木のブログ

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 「出身はどちら」と聞かれると口ごもってしまう。父の仕事先の京都で生まれ、高校卒業まで四国で過ごした。ただ父の退職後、両親は出身の山陰に戻り、四国を訪れる機会はほとんどない。

 そんななか、四十代の後半の2年間を和歌山で勤務した。急峻な山と海が形づくる風土と、知り合った人々のおおらかな人柄が、育った地に似ているようで親しみを感じた。

 その当時参加して鮮烈な記憶が残り、「もう一度ぜひ」という念願を、ようやく今回果たしたのが、6日夜に行われた和歌山県新宮市の「お燈(とう)まつり」だ。

 熊野速玉大社の摂社・神倉神社の例祭で熊野山伏の伝統を持つ女人禁制の行事。白装束の「上(あが)り子」と呼ばれる約2000人の男たちが、御神火を移した松明(たいまつ)を持ち、神倉山の山頂から急な石段を駆け下りる。

 こう書くと地元だけの祭りのようだが、男性なら誰でも参加が可能だ。市観光協会に問い合わせれば、白装束や松明の購入先を案内してもらえる。

 当日は朝から食事は米や豆腐、かまぼこなど白いものに限られる。装束に着替えて足袋に草鞋をはき、胴に荒縄を巻いてもらう。

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