●今週のあらすじ

ドリームトーナメント決勝戦、11回の裏、スーパースターズは里中の一打で10対10と同点に追いついた。

里中は一気に三塁へ。

ライトから中継したセカンド真田は三塁へ送球。
里中はタッチアウト、同点でツーアウトランナーなしとなった。

 

打席には9番賀間。
賀間はバットを一握り短く持つ。
初球156キロ、レフト方向へのファール。

 

2球目160キロ、空振りでツーストライク。
賀間は開き直り、バットをグリップいっぱいに持ち替えた。

 

3球目も160キロ、打球はピッチャーゴロに。
ところが判定はインターフェア、キャッチャー才蔵の打撃妨害だった。

ツーアウト一塁で、1番岩鬼に打席が回った。

 

●インターフェアを振り返る

あの怪力賀間がバットを短く持つとはイメージにない。

それほど中西球道という投手が難敵だということだね。

 

そして、短くバットを持っていたことがインターフェアの伏線になっているとはまったく予想できなかった。

今回の展開はよかったと思う。

 

ここでクイズです。

水島新司作品でのインターフェアのシーンは大きく二つに区分できます。

対戦カードとインターフェアが起きたときの打者を並べてみました。

グループAとグループBの違いは何でしょうか?

 

グループA

明訓高校対紫義塾の渚(『大甲子園』26巻)

一番星学園対光高校の竹馬(『ダントツ』4巻)

夏見台高校対冠学園の明智(『おはようKジロー』8巻)

 

グループB

明訓高校対ブルートレイン学園の瀬戸(無印『ドカベン』38巻)

明訓高校対光高校の若菜(『大甲子園』15巻)

夏見台高校対冠学園の蔵田(『おはようKジロー』9巻)

 

今回の賀間はグループBでしょうね。

答えはこのブログの最後に。

 

●次回以降の希望的予想

ドラマチックタフガイ、岩鬼なら劇的な幕切れを期待できそうだよね。

でも、次回が最終回ではなさそうなので、順当に考えれば同点のまま試合は続く、なのかな。

例えばこんなのはどうだろう。

 

球道の速球にバットが折れる。

しかし打球はレフトスタンドへ向かう。

しかも折れたバットの先端を一緒に。

 

レフト空草はフェンス際でキャッチ。

と同時に折れたバットが体に刺さる。

それでもボールを離さない空草。

サヨナラのピンチを救った。

 

12回の表、空草に打順が回った。

しかし、その捕球の代償は大きく、無念の負傷退場となった。

空草に代わり、ウォーリアーズの秘密兵器、あの男の名が告げられた。

 

なんてね。

せっかく登場したばかりなのに、空草がすぐ退場ではかわいそうかな。

 

●クイズの答え

グループAは打者が狙ってインターフェアになったもの、グループBはそうではないものです。

渚も竹馬も明智も、バットを短く持って構え、スイングの時に長く持ち替えたり立ち位置をキャッチャー寄りに変えたりしてバットがミットに当たるようにしました。

 

一方、グループBは打者が意図したものではありません。

瀬戸の場合は、ホームスチールに慌てた山田がミットを出しすぎたため。

若菜の場合は、岩鬼がキャッチャーに不慣れだったため、バットとミットの距離感を誤ったため。

蔵田の場合は、盗塁の援護のための空振りが、送球を急いだキャッチャーに当たったためでした。

 

今回の賀間も狙ってバットを持ち替えていたわけではないようですよね。

 

それにしても、『おはようKジロー』で一試合に二度のインターフェアが起きていたのは、今回初めて気が付きました。

レアなケースに気づけて、なんだか得した気分です。