●今週のあらすじ
ドリームトーナメント決勝戦は5対5で6回の表、ウォーリアーズの攻撃が始まる。
スーパースターズのマウンドは引き続き義経。
9番沖田はヘッドのふくらみのないバットをベルトに刺す抜刀流打法で臨む。


初球、タイミングを外すべく変化球。
沖田はこれに合わせて打つ。
セカンド正面のゴロだが、殿馬の手前でイレギュラーバウンド。

これは沖田が打球に回転を与えたからのようだ。
殿馬は素早く反応し飛びついて捕り一塁へ送球したが、セーフとなった。

ノーアウト一塁で打順は1番大楽。
キャッチャー山田は強打のほかバントも警戒。

初球、インコースへのシュートをおっつけて打ち、ライト方向へのファール。
2球目、アウトコースのストレートを巻き込んで打ち、レフト方向へのファール。

ツーストライクと追い込んだが、右へ左へと打ち分ける大楽に対し投げる球がないと山田は思案する。

●新たな義経、新たな沖田
義経が予告しないで投球したのは、プロに入って初めてだったのではないか。
予告したときはすべてストレートだったので、変化球も初めてということになる。

そもそも義経の変化球は、『ドカベン』史上初めて描かれたのだと記憶している。

義経の新たな一面が見られたわけだ。

 

ちなみに、義経のストレート以外の球種は、二種類はあるようだ。

明訓対弁慶戦の里中の最後の打席を見ていた犬飼小次郎と土井垣の「カーブか」、「シュートか」というセリフがあったからね。

(無印『ドカベン』40巻)

一方の沖田も進化していた。
あの抜刀流は打球に強烈な回転を与えることもできるようだ。
となると、長打よりも内野安打狙いの方が向いている。
回転ありと回転なしを使い分ければ、内野手はゴロの後曲がるかどうかが見極めにくいから守りにくいだろうね。

もしかしたら外野への打球も強烈な回転を与えて打球を曲げることができるのかもね。
岩鬼の「恐怖のスライスOB打法」や殿馬の「秘打ハイジャック」のように。

●次回以降の希望的予想
山田は悩んでいるようだが、一つ手はあるよ。
あのシーンの再現だ。

殿馬「よう山田よぉ めんどくせえづらから どまん中のストレートいけづら」

(無印『ドカベン』40巻)

『ドカベン』ファンなら、このセリフでピンと来たでしょう。
そう、これは明訓対弁慶戦で武蔵坊を打ち取るときに殿馬が叫んだセリフ。
この後、里中は奇襲のオーバースロー。
予告通りのストレートと思いきや実はフォークだった。
武蔵坊は打つ直前それを見破ったが、体勢を崩されセカンドライナーに倒れた。

このときのようにフォークボール、泳がされる、セカンドライナーなんてどうだろう。
山田「ふう、武蔵坊のときのようにうまくいったよ」

義経「あのときは予告投球のお返しをされて驚いたよ」
そんな山田と義経のやりとりも目に浮かぶよ。

さらに別の予想をするなら、大楽はこのフォークを当てるかもね。
打ちに行くけどフォークと見破り、瞬時にバントに変更。
打撃練習で徹底的にバントしていたくらいだからバントはおてのもの。
三塁前に転がせば、岩鬼は例のアレでダッシュできず、まんまとノーアウト一二塁になったりして。