●今週のあらすじ
ドリームトーナメント決勝戦、4回の裏スーパースターズの先頭打者岩鬼のソロホームランで5対5の同点に。
がに股でホームを一周した岩鬼、どうやら山田の想像通り股間の負傷だったようだ。
続いて2番殿馬が打席に入る。
中西は気を引き締め直し、160キロのストレートで攻める。
殿馬、星王ともかすりもせず三球三振。
ツーアウトランナーなしで4番山田。
初球は163キロ。
山田は引っ張るがライト方向へのファール。
2球目も163キロ。
フルスイングだが空振りとなり、ツーストライクとなった。
●中西球道の帽子が飛ぶと
ホームランの後の全力投球でかすりもせずに連続三振をとる球道。
かつてこんな場面があったよね。
明訓対青田戦で、岩鬼に対しあえて悪球で勝負するもレフトスタンド大上段へ運ばれる。
己の不甲斐なさからの怒りを投球に込め、殿馬、里中、山田を三者連続三振とった光景の再現を見ているように感じたよ。
(『大甲子園』19巻)
今回、球道の投球に気になったことがある。
投げた後の帽子だ。
青田との試合の延長戦で、山田がこんな分析をしたことがある。
「バテてる そのなによりの証拠はあの帽子だ
下半身に安定感がなくなった そのために上体がゆれ頭もゆれて帽子がとぶ」
(『大甲子園』20巻)
今回帽子が飛んだのは山田に対する2球目。
4イニングス目、山田との3度目の対決、この時点で球道はバテてきているのだろうか。
山田が言うには、球道の調子は決して悪くない。
だとすれば、球道の帽子が飛ぶのは、バテてるときだけでなく、全力投球の副作用のようなものではないだろうか。
3球目はさらに速い球を投げてくると思う。
そのときに帽子が飛ぶかどうかも楽しみだ。
●次回以降の希望的予想
前回、殿馬が岩鬼の回復待ちで粘ると予想したけど、球道の前に手も足も出なかったね。
こうなると中西球道は手に負えないと思う。
しかし相手は山田太郎、一筋縄ではいかない。
かつてえーじは、こんな配球をした。
ハーフスピードでツーストライクを取った後、3球目を外角に外し、4球目のストレートで仕留める。
その3球目のリードを山田に読まれ、山田にツーベースヒットを許した。
(『大甲子園』19巻)
えーじの頭にはそのシーンがよぎるかも。
だとすれば、小細工なしのストレートで勝負かもね。
この試合は、『大甲子園』が伏線になっているようで、見応えあるよ。