高校軟式野球の大会で、延長50回まで続いた試合があったそうだ。
第59回全国高校軟式野球選手権大会準決勝、中京対崇徳は、4日間にも及び、今日、中京が延長50回の表に3点取り、その裏を0点に抑え、決着した。
この大会は、準決勝まではサスペンデットゲーム制を採用している。
これは、試合が長期化した場合、15回ごとに一旦試合を中断し、後日次の回から開始するルール。
日を改めても試合は続いているので、交替してベンチに下がった選手は使えない。
もし、どこかで一旦試合を終え、再試合になる制度だったら、終盤に控え選手を使って違う展開になったかもね。
両チームとも先発の投手が50回投げ抜いたそうだが、過酷だね。
15回続けて投げるだけでも大変だし、何より延長に入ったら点差がつけられた時点で終わりだから、より緊張感もあっただろう。
大会中は連投はやむを得ないだろうけど、これだけ長いのは選手が気の毒だ。
だからといって、これだけ長く試合して引き分けになったあげくくじ引きで勝敗が決まるのもやりきれないものがあるし。
せめて選手全員が参加するじゃんけんの方がましだよね。
というわけで、こんな試合があったのを知って思い出した水島作品のシーンを振り返ってみよう。
●南波高校対明和高校(『男どアホウ甲子園』9巻、10巻)
長い延長戦といえば、この試合。
大阪府地区予選決勝、藤村甲子園率いる南波高校は、宿敵池畑三四郎らの明和高校と対戦した。
初回に10点ずつ入り乱打戦になるかと思われたが、2回から藤村、池畑とも立ち直り0点が続く。結局、延長18回まで点が入らず、再試合を行うことになった。
その後雨が続き、10日後ようやく試合が再開された。しかしその試合も拮抗、ナイターに突入した。
翌日に甲子園大会初日が始まる事情もあり、再試合や中断の措置を取らず、ひたすら延長戦は続く。
そして、延長45回の裏、藤村のサヨナラホームランで幕を閉じた。
時に5時45分、『男どアホウ甲子園』屈指の名場面、暁のホームランだった。
再試合だけでも45イニングス、一人で投げ切った藤村と池畑のスタミナは尋常でない。
とはいえ、さすがの藤村も試合後は疲労困ぱい。
数時間後、甲子園大会の開会式の真っ最中に、他の選手とともに球場に寝そべって爆睡してしまったのだ。
●武蔵オリオールズ対札幌ブルワーズ(『光の小次郎』16巻、17巻)
サスペンデッドゲームといえばこの試合。
この試合、オリオールズが勝てば前期優勝、さらに新田小次郎は16勝が懸っていた。
対するオリオールズは、小次郎対策として、格闘家上がりの巌岩鉄を初出場させた。
途中、岩鉄に怪我を負わされたものの、小次郎は地元新潟市営白山球場で力投を続ける。
しかし、延長17回の裏、突然の雨で試合が中断、その間に日が暮れてしまい、ナイター設備のないこの球場では試合続行不可能となり、サスペンデットゲームとなった。
この試合では、新キャラ岩鉄との対決だけでなく、小次郎にまつわる大切な二人の人物とのドラマも絡んでいて、さらに劇的な決着を迎えた。
この作品の中でも特に印象的な試合だった。
●学校裏町チーム対レッド・ウイングス(『光の小次郎』3巻、4巻)
引き分けで野球以外の方法で決着したのがこの試合。
浪人中の新田小次郎は、草野球チームの助っ人として参加することに。
対するレッド・ウイングスは99連勝中の強豪。
ザル守備背に孤軍奮闘の小次郎は、負けたらプロを諦めてレッド・ウイングスに入る約束をさせられる。
小次郎と武蔵が懸命にプレイするも、試合は引き分けに。
決着の方法は、じゃんけん。両チームの選手9人が打順どおりの順で勝ち抜き戦を行う。
勝負は、最後の小次郎対緒方社長までもつれこんだ。
この緒方は、『ドリームトーナメント編』で新潟ドルフィンズの控え捕手として登場したあの緒方勤。
さらに、じゃんけんでの対決は、小次郎がドルフィンズ入団前に監督をしていた少年野球の試合で採用されていた。
『光の小次郎』を先に読んでいた読者はニヤッとしただろうね。

第59回全国高校軟式野球選手権大会準決勝、中京対崇徳は、4日間にも及び、今日、中京が延長50回の表に3点取り、その裏を0点に抑え、決着した。
この大会は、準決勝まではサスペンデットゲーム制を採用している。
これは、試合が長期化した場合、15回ごとに一旦試合を中断し、後日次の回から開始するルール。
日を改めても試合は続いているので、交替してベンチに下がった選手は使えない。
もし、どこかで一旦試合を終え、再試合になる制度だったら、終盤に控え選手を使って違う展開になったかもね。
両チームとも先発の投手が50回投げ抜いたそうだが、過酷だね。
15回続けて投げるだけでも大変だし、何より延長に入ったら点差がつけられた時点で終わりだから、より緊張感もあっただろう。
大会中は連投はやむを得ないだろうけど、これだけ長いのは選手が気の毒だ。
だからといって、これだけ長く試合して引き分けになったあげくくじ引きで勝敗が決まるのもやりきれないものがあるし。
せめて選手全員が参加するじゃんけんの方がましだよね。
というわけで、こんな試合があったのを知って思い出した水島作品のシーンを振り返ってみよう。
●南波高校対明和高校(『男どアホウ甲子園』9巻、10巻)
長い延長戦といえば、この試合。
大阪府地区予選決勝、藤村甲子園率いる南波高校は、宿敵池畑三四郎らの明和高校と対戦した。
初回に10点ずつ入り乱打戦になるかと思われたが、2回から藤村、池畑とも立ち直り0点が続く。結局、延長18回まで点が入らず、再試合を行うことになった。
その後雨が続き、10日後ようやく試合が再開された。しかしその試合も拮抗、ナイターに突入した。
翌日に甲子園大会初日が始まる事情もあり、再試合や中断の措置を取らず、ひたすら延長戦は続く。
そして、延長45回の裏、藤村のサヨナラホームランで幕を閉じた。
時に5時45分、『男どアホウ甲子園』屈指の名場面、暁のホームランだった。
再試合だけでも45イニングス、一人で投げ切った藤村と池畑のスタミナは尋常でない。
とはいえ、さすがの藤村も試合後は疲労困ぱい。
数時間後、甲子園大会の開会式の真っ最中に、他の選手とともに球場に寝そべって爆睡してしまったのだ。
●武蔵オリオールズ対札幌ブルワーズ(『光の小次郎』16巻、17巻)
サスペンデッドゲームといえばこの試合。
この試合、オリオールズが勝てば前期優勝、さらに新田小次郎は16勝が懸っていた。
対するオリオールズは、小次郎対策として、格闘家上がりの巌岩鉄を初出場させた。
途中、岩鉄に怪我を負わされたものの、小次郎は地元新潟市営白山球場で力投を続ける。
しかし、延長17回の裏、突然の雨で試合が中断、その間に日が暮れてしまい、ナイター設備のないこの球場では試合続行不可能となり、サスペンデットゲームとなった。
この試合では、新キャラ岩鉄との対決だけでなく、小次郎にまつわる大切な二人の人物とのドラマも絡んでいて、さらに劇的な決着を迎えた。
この作品の中でも特に印象的な試合だった。
●学校裏町チーム対レッド・ウイングス(『光の小次郎』3巻、4巻)
引き分けで野球以外の方法で決着したのがこの試合。
浪人中の新田小次郎は、草野球チームの助っ人として参加することに。
対するレッド・ウイングスは99連勝中の強豪。
ザル守備背に孤軍奮闘の小次郎は、負けたらプロを諦めてレッド・ウイングスに入る約束をさせられる。
小次郎と武蔵が懸命にプレイするも、試合は引き分けに。
決着の方法は、じゃんけん。両チームの選手9人が打順どおりの順で勝ち抜き戦を行う。
勝負は、最後の小次郎対緒方社長までもつれこんだ。
この緒方は、『ドリームトーナメント編』で新潟ドルフィンズの控え捕手として登場したあの緒方勤。
さらに、じゃんけんでの対決は、小次郎がドルフィンズ入団前に監督をしていた少年野球の試合で採用されていた。
『光の小次郎』を先に読んでいた読者はニヤッとしただろうね。


