●今回のあらすじ
マドリッドオリンピック予選ラウンド、日本対オランダは序盤から白熱。
試合早々、オランダの司令塔ブライアン・クライフォートと翼が激突。
高々と真上に上がったボールに向かって、両者が同時にジャンプ。
足がしびれていた二人をより高く跳んだ岬が制し、こぼれ球を葵が拾う。

そこへすかさずオランダFWライカールがスライディングタックルで奪う。
すぐさま岬が奪い返す。
岬はマークを外した日向にパス。
日向がシュート体制に入った刹那、オランダのボランチダビィがこれもスライディングタックルで奪う。

ダビィはライカールにロングパス。
カウンターが決まったかに見えたが、キーパー若林が飛び出しキャッチ。

試合は前半20分まで進み、クライフォートにボールが渡った。


●久しぶりだなヒューガ
グランドジャンプに翼が返ってきた。7週間ぶりの新作、どんなに待ち焦がれたことか。
今回は、翼が目立っていなかったが、激しいボールの奪い合いで見どころが満載だった。
ライカールもダヴィもいい仕事してくれちゃって。

ライカールは、スペインリーグバルセロナ所属で翼のチームメイト(シリーズ初登場は「キャプテン翼ROAD TO 2002」2巻)。

ダビィは、イタリアセリアAユベントスに所属。日向のセリエAデビュー戦で一度だけ同じチームとしてピッチに立っている。
だが、その試合で日向は何度かダヴィからパスをもらったが、ゴールもアシストもできず、屈辱の途中交代という結果に涙をこぼしながらピッチを去った。(「キャプテン翼ROAD TO 2002」3巻)

今回、そんな日向のシュートを阻止したダビィがこんなことを言い放った。
「久しぶりだなヒューガ セリエAユベントスで通用せず あっという間にセリエCに都落ちしたおめェに やすやすと決められるほどオランダオリンピック代表チームは弱かねえんだよ」

完全に子ども扱いされ、メラメラと闘志を燃やす日向。
その後、セリエCでゴールを量産してきた日向には自信とプライドがある。
ダビィの守備を潜り抜け、オランダゴールのネットを揺らすことがあのデビュー戦の雪辱を果たすことにつながるのだろう。


●この試合見どころが増えたよ
オランダ戦は、翼対クライフォートの司令塔対決が一番の鍵だと思っていたけど、日向とダビィの攻防もドラマを生みそうだ。

やはり「キャプテン翼」は、翼を筆頭に日本のベストメンバーと多彩な各国代表チームと試合するのが面白いね。
それに、同じチームにいた選手が敵味方に分かれて戦うのはストーリーに深みが出るし。
「GOLDEN-23」、「ROAD TO 2002」、「海外激闘編EN LA LIGA」は、翼や日向が出場しているとはいえ、海外チーム同士の対決だったし、翼や日向ら海外組が参加しない試合も多かった。
その分、日本が一丸となって海外の強豪に挑む「ライジングサン」は、ワクワクが止まらない。
高橋陽一先生、敵味方問わずいろんな選手の活躍を楽しみにしてますよ。