●今週は至ってシンプル


5対4、新潟ドルフィンズリードで迎えた5回の裏、東京スーパースターズはワンアウトで9番里中が2度目のバッターボックスに立つ。




ピッチャー七夕は、投球が荒れまくる。


150kmを超える速球が里中を襲う。


体スレスレの投球に、岩鬼が次第にエキサイト。




結局ストレートのフォアボールで里中は一塁へ。


一触即発の状態で岩鬼が打席に立つ。


七夕vs岩鬼、次週作品を超えた豪傑同士の対決が実現する。




●選手名鑑突然の終了


先週号では山田の妹、サチ子が登場し、どこが選手名鑑なんだと首をかしげたものだ。


ところが、今週号では何の予告もなく、このコーナーがなくなっていた。




一時期は、スーパースターズでもドルフィンズでもない左貫を取り上げたりと、試合進行と選手名鑑の関係性が危ぶまれていたが、とうとうネタ切れになってしまったのだろうか。




地味に楽しみにしていたから、復活させてほしいものだ。




●絶好球のはずだが?


さて、今週号の試合を振り返ってみよう。


岩鬼は、七夕がビーンボールまがいの球を投げるたびに怒りを露わにし、七夕に向かって吠え続けた。


そして、里中にはぶつけられないように打席の一番後ろに立つように助言する。


高校時代からの盟友をかばう岩鬼の熱血漢ぶりがよく現れている。




だが、これには違和感もある。


ビーンボールは岩鬼にとっては絶好球。


「サトーーーっ、絶好球やないけ!なんで打たへんのや!!」と里中を怒鳴りつけてもおかしくない。


悪球は自分以外には危ないということを理解しているのだろうか。


どこまでも不思議な男だ。

ジェームス山田の 能ある鷹は頭隠して尻隠さず-虹を呼ぶ男 4巻




●舞台は整った


次週、怒りが頂点に達した岩鬼と七夕が遂に直接対決する。


これまでのドカベンなら、岩鬼の挑発に乗ってピッチャーがビーンボールを投げ、岩鬼が豪快なホームランを放つというパターンが多かった。


あの中西球道も、高校時代に意図的に悪球で勝負して、岩鬼にひざまずく結果となった。




七夕なら岩鬼を力でねじ伏せられるかも。


水島漫画の歴史に刻まれる勝負に期待してるぞ。