私は、それなりに映画好きを自称してるが、あくまで「それなりに」だ。
映画好きをちゃんと名乗れるほど本数も見ていないし、監督や役者にも詳しくない。
本当に映画好きな人から見れば「何言ってるなこの頓珍漢」と言われる程度の知識しかない。
そんなハンパものではあるが、私が好きな映画を少しずつ紹介していきたいと思う。
「ロイ・ビーン」
1972年製作、原題「The LIFE AND TIME of JUDGE ROY BEAN」
西部開拓時代の終わりに、己の正義を貫いて町を治めながら、時代に取り残されていった男、判事ロイ・ビーン(ポール・ニューマン)の生き様を描いた映画。
あらすじ
19世紀の終わり、西部、テキサス。ちいさな無法の町に一人の男がたどり着いた。
彼は町の酒場で悪党に持ち金も銃も奪われ、荒野に投げ出された。しかし町に住んでいたメキシコ系少女のマリーが彼に銃を返し、彼は悪党どもを皆殺しにして復讐を果たす。
その死体に囲まれる中、ある男との出会いから、彼、ロイ・ビーンは判事として町を治めることを決意する。
彼は酒場に自らの法廷を作り、崇拝する大女優リリー・ラングトリーのポスターを貼り、五人の保安官とともに、己の信ずる正義で悪人を裁いていった。
マリーを伴侶とし、またひょんなことから判事のもとに居座ることになる「番クマ(文字通りクマである)」とともに、自らの町と家庭を作っていった。
あるとき、法的に町の所有権をもった弁護士ガスが現れ、彼の地位はあやういものとなっていく。ガスは主婦たちを従え、時代遅れの縛り首のビーン判事を糾弾し始める。
そんな中、マリーは判事の子を宿し、まもなく出産というときになった。同時に、リリー・ラングトリーが近くの都市に現れると聞いた判事は、なんとか一目見ようと出かけていくのだった。
リリーに会えないまま失意で帰ってきた判事。追い討ちをかけるようにマリーは難産から、娘を産んだ直後にその命を落とすことになってしまう。
遅れて到着した飲んだくれの医者に判事は躊躇なく縛り首を宣言するが、ガスから衝撃の事実を聞かされる。判事の留守の間にガスが町長に選ばれ、絞首刑を廃止したというのだ。そして判事ロイ・ビーンは娘を置いたまま、ひとり町を去っていった。
時は流れ、ロイ・ビーンの娘ローズは美しく成長し、かつてロイ・ビーンの法廷であった酒場を受け継いでいた。
町はガスのもと石油を掘って発展していたが、弁護士だったガスもすでに金と銃で町を支配するいっぱいしの悪党となっていた。そして石油を掘るため、酒場を取り壊そうとローズを脅しに来た。
そのとき、彼はかえってきた。かつての5人の保安官を集め、娘と一緒に、酒場を、町を守るために戦うために。
ガスの手下との戦いは熾烈を極め、町は激しく燃え上がった。その炎の中にロイ・ビーンは消えて行き、そのあと、彼の姿を見たものはいない・・・。
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ポール・ニューマンといえば、これでもかっていうくらいの二枚目俳優であるが、この映画で演じるロイ・ビーンはユーモアも人情味もある、どちらかというと二枚目半だ。
主人公のキャラクターだけではなく、この映画そのものが、かなりコメディーの要素を含んでおり、「そんなのありか?」という演出が数多く存在する。
だからといって、決しておふざけな内容ではなく、やっていることは結構ハードで、男の生き様を熱く描いているのがこの映画であり、私がこの映画を好きな理由がそこにある。
ロイ・ビーンは判事として、町で起こった事件に関し犯人を裁くのであるが、その尺度は常に己の正義にのみ照らし合わせる。普通に考えればそれはただの独善である(まあそれがアメリカらしいといえばアメリカらしいのだが)。
実際、彼の行動は近代化の波とともに時代遅れとなり、いつしか彼は町を去ることになる。
ではあるが、彼は最後まで男の意地を通す。そこが格好いいのだ。リリーを崇拝し、妻を愛し、そして自分の意地をも貫き通す。まさに、「そこにシビれるあこがれる!」である。
主人公だけではない、この映画は魅力的なキャラクターであふれている。ロイ・ビーンより豪胆な部分を持つ女房のリリー、部下の五人の保安官、そして愛すべき友人でありペットの番クマ。それぞれきちんと見所を描かれ、画面の華となっている。
男臭い西部劇のスタイルをとりながら、ユーモラスなシーンとキャラクターに彩られ、最後まで目が話せない。この映画は個人的に好きな映画のかなり上位に入る。もし興味をもたれたならぜひ見てほしい。
もちろんDVD(残念ながら品薄のようだ)の全長版で見ることを奨めるが、実はテレビ放映の吹き替え版も、重要なシーンがカットされていたり残念な点も多いが、テンポの良さ、吹き替えならではの翻訳の妙等、決して悪くはない。出来れば両方見ると最高だ。
ぜひブルーレイでも発売してほしい映画である。
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