小説さん
「ここは、
フェアリースカイという世界。
昔は、トロンという小人の世界で、平和だった。
だけど11年前、変わった。
トロンの悪の王、マースが
変えてしまった。」
僕は、ただききつづけた。
ピーパンは、話続ける。
「マースとその"黒の団"が
トロンを支配した。
それからしばらくして
人間が現れた。
人間は、すぐに黒の団に見つかり、小人にされた。
それからは一年ごとに人間が
現れる。」
「…その一人が僕。」
こくりとピーパンがうなずく。
アポロは、大きくて小さな塔には
はいれない。
ピーパンに案内され、
塔の裏の大きな門へつく。
門をくぐると、
ピーパンが僕と同じ大きさに
なった。
いや、僕が小さくなったようだ。
すると、一人の女の子が
現れた。
アーリンという王マースの
娘らしい。
「人間様でしょうか?
お名前は?」
「アっ、アポロです。」
「アポロ様、パパを
お止めください。」
「僕が?」
「もちろんです。
黒の団は、ここを西に走って、
ずいぶん行くとある城にいます。
もう、アポロ様しか
いないのです…」
ポロポロとアーリンから
涙がこぼれ始めた。
つづく
その荒れ果てた野原には、
なんにもなく…
ただピーパンのいう通りに
走り続けた。
「そこを右だ。」
すると、
うっすらと薄気味悪い小さな塔が
見えた。
おもちゃだろうか…
いや、それにしては大きい。
やっとのことでその塔の前に
着いた。
その大きさは、
僕より少し小さいくらい?
「ここがオラらの家。」
ピーパンの家か…。
すると、
ざわざわと家から
顔を出す。
僕は驚いた。
50人ぐらいだろうか、
ピーパンのような小人が
次々と顔を出した。
「ピーパン、君の家族って…」
「僕の家族じゃないよ。
でも、仲間。」
仲間…
僕は、瞬時にー種族ーの事だと
思った。
「こいつが今回の勇者?」
そのうちの一人の若い男が
言った。
みんな、勇者勇者って…。
「ピーパン、そろそろ教えて。
すべてを。」
ピーパンがようやく口を開いた。
つづく
どん
中には、
真っ黒で星が描かれたエレベーター
たったひとつ。
あとは壁しか見当たらなかった。
とりあえず、
エレベーターに乗った。
…
「こんにちは。」
誰もいないはずだ。
きっとスピーカーだろうか。
「おーい。」
…
「え!?」
まるで僕の返事を
待っているような感じだった。
僕は辺りを見渡した。
だが、いない。
この狭いエレベーターに
隠れようがない。
「下だよ。」
下を見ると、
不思議な5㎝程度の
虫のような人間?
「君が、喋ってたの?」
「うん。」
と小さな口をあけて喋った。
「オラ、ピーパンっていうんだ。お前は?」
「アポロ。君は何者?」
すると、
ピーパンは、少しうつむいた。
「オラは、人間。
それより
アポロ、選ばれし勇者だな。」
「え?」
「アポロはなんにも知らないんだな。
この建物はーフェアリースカイへ…
バン
「わぁぁぁ。」
ものすごい音がした。
さっきまでただの壁だった
エレベーターのガラス越しに
見る世界ががらっと変わった。
空だ。
「アポロ、もう時間がない。
これから何があっても大きい声を出すな。」
時間…?
もう、何がなんだかわからない。
とりあえず、今はピーパンのいう通りに。
ピンポン。
扉が開くと、
そこは荒れ果てた野原だった。
僕は、ピーパンを肩に乗せ、
走り出した。
つづく

