千野栄一 「プラハの古本屋」(中公文庫)

 

戦後初の交換留学生として選ばれた著者は、ロシア語を学んでいたコトもあって『スラブ語』が使われている東欧の国・チャコスロバキアの首都・プラハに降り立った

社会主義国ならではの窮屈さはありながらも、自由に気ままに言質の空気を・言葉を・生活を・・・そして本来の目的である言語学を収めていく

そんな生活の中、社会共産主義国ならではの苦労はあり、特に研究に欠かせない&個人の趣味である辞書や文献・論文の蒐集には、【ならでは】のコツが必要であった

東欧諸国を渡り歩き、かの地の言語学の大家としても名を馳せた著者の、若き日の想い出を綴ったエッセイ集星

 

 

先ずはコレには底本があり、’87に「大修館書店」というトコから刊行されており、ソレを元に修正・加筆したモノで、↑の初版が’25でコレは13刷目(びっくりマーク)の翌年のモノ

内容的には、戦後初の交換留学生として≪チェコスロバキア≫へ赴いた時の体験・想い出が語られている

首都であるだけあってプラハはまだ開かれてはいるが、ソレでも社会共産主義国ならではの風習というか頑固さイケズっぷり融通の利かなさに苦労したりしている点が、ナンとも興味深いし、刊行は’87だが、主に70年代の事柄なので、そりゃ~も~〔ガッチリと鉄のカーテン〕の向こう側のコトであり、著者は学者・研究者ではあるが、相当苦労苦闘したコトが知れる

また第二部では、お目当ての(拍手)「古本屋」のエピがメインとなる

モチロン、コチラ側の自由資本主義国とは勝手が大いに違っていて、通りからウインドウを眺めただけでは、とてもとても・・・ガーンなトコが面白い

何度も通い、親しくなって、<S>でないと店主に理解・打ち解けてからが勝負であって、その齷齪ぶりも読んでいて面白く、また当時のアチラの体制側の出版・流通・物販事情なども分かるのがまたInterestingなのである流れ星

何度も「チェコスロバキア」と書いているが、まぁ~コレを読んで下さってる方々なら理解してくれるであろうが、やっぱり意識に刻み込まれているのはコノ国名であって、ロシアではなくソ連で、ユーゴスラビアだったりする

そんな学生の頃、社会科・地理で学んだのが忘れられない世代にとっては、尚更面白い1冊なのではないか?と思ったのであった

 

 

森村誠一 「ロマンの象牙細工」(講談社文庫)

 

「推理小説家・森村誠一」が出来るまで・また現在では「大家」とかまでに呼ばれる様になtた森村の、作家としてのスタンスや思考・創作方法について本人が語るエッセイ集

また、映画化され大ヒット作となった、今では「代名詞的な作品」とも言える「人間の証明」・「野性の証明」に於ける、創作秘話や映画出演(びっくりマーク)の苦労や全国縦断サイン会の顛末・・・などなど、森村ファン必携のシリーズ3作目スター

 

初版はS56で↑の文庫化がS63のモノ

と言うコトは初版で買ったとしても大学3年の時である筈なのだが、記憶はハッキリしない

いつもの様に古本で買ってはいないのは確かだが、初版で出て直ぐに・という点が不確かである

で、コレもまた私的には異例だが、講談社文庫なのである

森村=カドカワが刷り込まれているので、基本殆どが角川文庫なのだが、この「ロマン細工」のエッセイ集は、角川文庫にもラインナップされているが、コチラの方が先に出たのかな

なので「禁を犯して」(大袈裟な爆笑)コレを買って、暇な抗議の間に(を出してる親が泣くネえーん)面白楽しく読み進めたのは間違いないと思う

特に、巻頭の「森村ミステリーマップ」はファンとしては収めておきたいモノだし、次の「羽代市マップ」も、架空都市とは言え、「野性の証明」や「黒の十字架」で重要な役割を果たしているのでコレもまた興味深い

また↑で書いた、映画化によるカドカワならではの「メディアミックス」による、森村自身の協力というか貢献についての感想もまたファンとしては見逃せない

そして目玉は「森村推理悪口集」と題された箇所

百目鬼何某とか、秋庭ウンチャラ氏らによる、森村作品の重箱の隅を楊枝でほじくる『イチャモン』への返答というか・・・怒りの反撃文書のトコむかつき

今ではSNSなどで展開されるが、当時も・いや、ソノもっと昔っから「人の褌で相撲を取る」連中が跡を絶たないコトで、取るに足らないコトの揚げ足を取って悦に入る・もしくは小銭を稼ごうとする連中がおり、サスガの森村のキレて反撃に移った

その文章反論エッセイがコノ部分で、当時(今もそ~だけど)ガチのファンだった私も、憤慨しながら当該のシーンを読んだモノだムキー

という・・・授業中に読んだにしては(びっくり)ソレなりに記憶が鮮明な1冊であったりするニコニコ