「船の旅リポート」(20) その2 | JBジャムのダンスブログ

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「船の旅リポート」(20)その2だ 



1月21日(木)

今日は待望のセレンゲティ国立公園で、ホットエアバルーンに乗る日だ。早朝5時30分にロッジを出発して、離陸場に向かった。朝日はまだ出ておらず、空には南十字座とニセ十字の両方がきれいに見えていた。現場に着くと既にバルーンの準備はできていた。バルーンに吊り下がったゴンドラの乗客定員16名で、一つのコンパートメントには2人が入る。ゴンドラは横向きに置いてありそこに上向きに入りこむ。物が落ちないように全てポケットに入れよとの指示があった。6時45分にバーナーの火力が一段と強まり、横倒しだったゴンドラがゆっくりと立ち上がり風下に向けてゆっくりと上昇を開始した。

先ほど来、朝日が地平線を離れて眩しい。バルーンは高度20~30mで西の方向に流れて行く。眼下にアカシヤの木が見える。突然、トムソンガゼルが草むらから飛び出して走り去るのが見えた。乗客16名とバルーンを操縦するキャプテンが全ての方向の眼下を見ながら、何か動物がいないか探した。僕達のバルーンと同時に他のお客のためにもう1機のバルーンも浮かんでおり、二つのバルーンが同じ方向に多少の高度差を保ちながら進んで行った。僕は、何度もバルーンを見ていたが、乗るのは初めてだったので始めはとても緊張したが、ものの10分もしない内に慣れた。眼下に小さな川があって、その川に沢山のカバがいるのが見えた。カバは本当にウジャウジャいた。キリンとかゾウなども期待していたが全く見えず、その点では失望だった。カバをみている内に1時間がアッと言う間に過ぎてしまい、7時45分にはバーナーの火を絞って草原に着地した。

その前に生えている2m位の高さの木に接触するインシデントがあって、ゴンドラに軽い衝撃があった。乗客全員一瞬肝を冷やしたが、問題は起きなかった。皆で、これは動物があまり出なかったので、サービスで木をこすってくれたのではないかと冗談を言って笑いあった。その後、草原の一画に用意されていた朝食会場に移動し、景気良くシャンパンが抜かれて朝食会が始まった。セレンゲティの草原を吹きわたる朝の風はとても気持ちよく、朝日を浴びながらの朝食は格別だった。その上、朝からシャンパンのサービスで、すっかり出来あがってしまい、動物が出なかったことなど忘れてしまう程だった。これは、バルーン会社の策略かも知れない。まんまと引っ掛かってしまったが、まあ、気持ちが良かったので良しとしたい。キャプテンがシャンパンのコルク栓とその針金を使ってバルーンのおもちゃを作り、それに日付、僕の名前(Chuck)、キャプテンのサインを入れたものを作ってお土産にくれた。さらに、今日バルーン・フライトをした旨を記した証明書をくれた。ともかく、このバルーン・ツアーは、楽しい経験だった。読者の皆さんも、もし海外旅行などでバルーンに乗る機会があったら、多少費用は高くても乗ることをお勧めしたい。

 

 その後は、本格的なサファリ・ドライブだった。午前中にゾウ、バッファロー、キリン、シマウマ、イボイノシシ、ヒョウ、ヌー、ダチョウ、ガゼルなど、沢山見た。あまりに多く見すぎて、途中からは動物に出会っても、あーまたゾウか、あーまたバッファローかなどと言って、有難味が無くなるほどだった。ともかく見渡す限りの大草原セレンゲティ国立公園は動物の宝庫で、よくもまあこんなに沢山の動物がいるものだと驚くばかりだ。僕は文学者ではないのでこの驚きを言葉や文章で表現できない。映像でも無理だ。360度の視界の草の海の地平線から地平線までにゴマ粒を播いたようにいろいろな動物が点在している。僕のデジカメで撮っても撮ってもこの360度を撮ることは不可能だ。これは、読者の皆さんが一度はご自分の目と身体で体感してもらわないとどうしても伝えられない。



 昼食をロッジで摂って一休みして、午後4時から夕方のサファリ・ドライブに出発し6時過ぎまで見てまわった。あまりに沢山動物がいすぎて、余程珍しい動物でないと興味が湧いてこないなどと贅沢な悩みを言い合うほどだ。午後からのドライブで、ゾウやキリン、シマウマなどのいつもの動物を見ることに飽きてしまったが、ライオン、ヒョウ、ミミズク(鳥)など希少価値のある動物を見ることができた。



今夜は、同じロッジに連泊なので気が楽だ。ロッジに戻って見晴台山の端に沈む太陽を見た。そこから外を見ると、4頭のキリンがゆっくりと西の方向に移動して行くのが見えた。今日は、朝早くから一日中走りまくって疲れた。明日も、午前中は同じセレンゲティ国立公園内のゲーム・ドライブをして、午後から次の訪問地ンゴロンゴロ国立公園へ向かう予定だ。






1月22日(金)快晴


今朝はロッジのレストランで朝食を摂っていると窓外に3機のバルーンが浮かんでいるのが見えた。昨日は2機だったのに今朝は3機だ。昨日の興奮が思い出された。今朝はセレンゲティでのゲーム・ドライブの最終日で、ロッジをチェックアウトし、午前中に動物たちを見て、午後には次の宿泊地であるンゴロンゴロ国立公園に向かい、同じ系列のロッジに宿泊することになっていた。



午前中のゲーム・ドライブのハイライトは、チータ親子(母チータ1頭と子供4頭)だった。チータ達は、草原のアリ塚の上に母親が辺りを警戒するように座っており、その周りを子供達が取り囲むようにしていた。見ていると、母チータが歩き出し、その後ろを子供達が一列になって歩くという光景で、近くのアカシアの木の陰に向かうのかと思ったら、その前方に何とハイエナが1頭いるではないか。母チータはそのハイエナを威嚇するようにハイエナに一歩一歩近づいて行った。その内、子供チータは見えなくなって視界から消えた。どこか草むらに隠れたらしい。ハイエナが子供チータを狙っていたのかも知れない。それで、母チータがハイエナを威嚇しながら向かって行ったのだろう。ハイエナは恨めしそうに後ろを何度も振り返りながら去って行った。僕達はしばらく母チータと草むらから見え隠れしながら去って行くハイエナの黒い頭を見ていた。これは、今回のゲーム・ドライブで見た初めてのチータだった。



その後、昨日までのように大草原にゾウ、シマウマ、ヌー、バッファロー、ダチョウ、キリンなどの大群を次々と見て回った。ゾウがすぐ近くまで寄ってきたときは、思わず身を固くして、通り過ぎるのを待ち、それでもしっかりデジカメで姿を撮りまくった。その後、ライオン約25頭が草原に残った岩の上で寝そべっているのを見ることができた。これは大都市の動物園でも見られるライオン園のようで、動物園にはある檻や堀がない自然の状態で、彼女たちと僕たちの間には何も境界が無い状態での観察だった。そこにはオスライオンは1頭もおらず、全部メスライオンと子供ライオンばかりだそうだ。もうこれでライオンはずいぶん見たことになる。ただ、オスライオンにはまだ出会っていない。



贅沢な話だが、さすがの僕も、もうそろそろ動物たちに飽きてきてしまった。午前中の終わり近くなって、セレンゲティ国立公園にお別れをして次の目的地であり、今夜の宿泊地であるンゴロンゴロ国立公園に向かった。公園の出口(入口)の施設でランチボックスの昼食を摂った。ここから先はマサイ族が家畜を飼いながら自然の動物たちとも共存する地域になった。従って、シマウマ、ガゼル、ヌーが群れでいるすぐ側で、マサイ族の赤や紫の民族衣装を着た牧人がヤギ、ウシ、ロバを放牧していると言う奇妙な光景を見ることになった。ガイドの説明によれば、マサイ族は、国立公園内には居住・放牧はできないが保護地域では自然の動物を殺したり獲ったりしないことを条件に居住・放牧ができるそうだ。



途中で人類発祥の地に近いオールドウバイと言う所で博物館に寄り、猿人のアウストラロピクタス・アフレンシスの足跡を発掘したという説明を受けた。これは、約360万年前のことで、猿人の2足歩行の足跡がはっきりと読み取れた。この猿人と僕がDNAの多くの点で一致しているかも知れないと考えると非常に感慨深いものがあった。帰国したら考古人類学でもっと詳しく調べる必要がある。



その他、道中でのハイライトは、キリンのネッキングと言うオス同士のファイトだ。ンゴロンゴロ国立公園の外輪山の外側の山の斜面を登って行く途中で、100頭近いキリンの群れがいる光景の中で、2頭のキリンが並んで立ち、交互にお互いの首を下から叩きあっていた。前足を折って自分の身を低く保ち下から上へ相手の首筋を叩き上げる動作だ。既にTVの動物番組で同じ習性を見ていたが、遠く離れていたとは言え実際に見るのは初めてだった。



 その後は、外輪山の稜線に着き、その稜線の一画に建築されたンゴロンゴロ・ワイルドライフ・ロッジに投宿した。ロビーと部屋から眼下にカルデラになって中央に塩湖を持つンゴロンゴロ国立公園が広がっていた。話には聞いていたが、その公園が一望の下に見渡せる絶景の場所だ。折しも夕日を浴びてきれいな虹が中央にかかっており、その虹が湖面にも映って、僕たちを歓迎してくれているかのようだった。



 このロッジは、電気とお湯は朝5時~昼12時、午後5時~夜中12時しかサービスされない。従って、チェックインしたら最初にする作業は、デジカメとパソコンを充電することだ。今回は、壁のコンセントの115V用(シェービング・オンリー)から充電できたのでほっとしている。シャワーを浴びて洗濯もした。夕食はバイキングスタイルで、又、キャッスルというケニヤ産のビールを注文して、ラベルを収集した。午後10時すぎには就寝。明日の眼下に広がるンゴロンゴロ国立公園内のゲーム・サファリが楽しみだ。