スポーツを良く観る。
幅広く観ている。
このスポーツだけって事はない。
なんでだろって先日考えた。
映画や音楽よりもスポーツを観ている機会の方が多い気がする。
何でだろ。
どんな瞬間に、満足を感じているのかあるとき気がついた。
表情だ、選手の表情、落胆する観客の表情。
喜びに沸く表情。
これを観ているのが好きなのだ。
自分が喜ぶと言うよりも、喜んでいる人達の表情を観ているが好きなのだ。
おそらく今までのお芝居の演出にも、この心から発する感情の表現を、役者に求めていた。
これはおそらく、動物的なものなんだろうな。
見知らぬ犬同士が、公園なんかで出会って、一匹が相手に対して向かって行くような動きを見せたときに、さっきまでハッハッハて笑顔で息していた相手の一匹が口を閉じて、さっと身構えるみたいな、緊張の一瞬の表情が、どうも好き。
次にどうなるのかわからない瞬間。
ピッチャーが、ああー!って思いっきり投げ込んで、バッターがハアァーンなんて叫んで打ち返すみたいな、そのときの顔や表情って、本気なんだよね。
一瞬の本気。
ホームランを打つ時のスローモーションでみんながホームランだ!と確信するまでに至る表情がとても好きなのです。
自然とそこをテレビを観ていても追いかけている事に気がつく。
ゴールを外した時の、サッカーの観客の頭を抱えるシーン。
サッカーに関しては、海外がいいですね。
観客がみんな試合に集中していて、表情もとてもいい。
Jリーグの観客はサッカーを観ていない感じがしますな。
応援活動。海外は劇場。
試合を観ている人を見ているような感じ。
だから役者でもアーティストでも、そんな自然な表情を自然に出せる人って言うのは追いかけたくなる。
やってんな~と感じてしまうともう駄目。
ある困ったシーンで頭の後ろをぽりぽりかきながら「まいったな~」ってせりふを言うみたいなのは、もうすごいね。
最近見かけたけどね。まだやってるんだ、その演出。
伝統芸能の世界。落ち着く人がいるんでしょうねきっと。
脈々と受け継がれている。
きっと描き手の言いたいことが、そこには特に無いのでしょう。
それでいい、みたいな。そこにたいしてこだわりがない。
うん、ですよね感がそこにはあるのだろう。
自然に描くと言うことは何か。
そこにいかなる良さがあるのか。
ホームランボールを手にして、猛烈に喜んでいる観客を観ながら、少し考えた。