TOUR 2019-2020「REACTED-THE FINAL-」
静岡市民文化会館中ホール公演


ご来場いただき本当にありがとうございました。



情けない話すごく緊張してました。

メンタルと体のバランスが噛み合わず

いつもは難なく届く音にも声が当たらなくて

序盤から中盤にかけては

楽しむ余裕もなくなっていた気がします。



たくさんの方の思いが

豪華で素敵な舞台を作ってくれました。

たくさんの方の思いが

僕をこのステージまで連れてきてくれました。



そこまでしていただいたのに

楽しむことすらできなかった申し訳なさと

1年やってきたことを出し切れなかった不甲斐なさに

まだ心の整理がついていません。



自分の期待に自分が一番応えてくれなかったことへのショックはやっぱり根深くて

昨日は1日中ベッドから出られませんでした。



僕も今年で36歳。

周りで切磋琢磨してきたミュージシャン仲間も

その大多数が辞めていきました。

いつまでも当たり前のように次のチャンスが与えられる年齢ではないこともわかってます。

なのに幸運にも2019年〜2020年は史上最大規模の公演を

2回も演らせていただけました。


だからこそ結果を出したかった。

何よりも皆さんの期待に応えたかったのが本音です。




中盤以降、声が少しずつ戻ってきたのは

他でもなく素晴らしい空気を作ってくれた皆さんと

舞台袖でケアしてくれたスタッフ

カバーしてくれたメンバーのおかげだと思ってます。




思えば周りの良い人たちに

失敗をたくさんカバーされてきた人生でした



中学のサッカー部の頃、

当時県内最強だった学校との試合で

延長戦まで張り合ったのち

自分のマークだった19番の選手にゴールされました


頭が真っ白になり、声をかけてくれるチームメイトの檄も慰めもあまり聞こえていなかった気がします。


数分後、一番近所に住んでて小学校からずっと一緒にサッカーやってきた奴が同点ゴールを決めました。


僕に一番に駆け寄ってくれた彼の笑顔は

たぶん一生忘れないと思います。



数年前に本人に話したら彼は忘れてましたが。。




2020年1月5日、

あれから20年近く経った今でも

大事な場面で手痛いミスをやらかしてしまう

そんな人生です


このファイナルで、最後まで完走できたのは

会場で一緒にライブを作ってくれた

皆さんのおかげだと心から思ってます。



本当に皆さん良い人です。

こんな奴が立ち上がれるよう支えてくれる

おひとりおひとり


あなたに出会わせてくれた音楽に

そして人生に

心から感謝したいです。



いつも助けられてばかりです。

手を引いてもらってばかりです。



こんなにたくさんの思いで支えてもらって

たくさんのチャンスもいただけて

素敵な場所に立たせてもらっても



何も返せてない気がします

何者にもなれてない気がします




サッカー少年の頃は

期待に応えて

いつも完璧な

そんなスーパースター達に憧れてきました



でもそんな特別な存在には

きっとなれないと知った今でも


こんな僕に出来ることは

まだ2つだけ残ってる気がしてて



それを2020年今日からの目標にしていきたいと、

そう思ってます。





1つは


「人として良いヤツであること」です


年齢だとか能力だとかの前に


もらった思いに上手にではなくとも


下手くそでもまっすぐ応えられる


そんな、良いヤツになりたいです。






2つめは


「走り続けること」です。



打ちひしがれて足を止めてしまいたくなったこと

これまでにも何度もありました。


きっと周りの思いも自分の心も

見えてなかったんだなと思います。



この年齢になって

ようやく走り続けることの意味が

わかってきた気がします




それは




いつか思いに応えられるように


後悔を後悔のまま終わらせないために


大好きなことを大好きだと胸を張って言い続けるために



2020年も走り続けたいと思います。




うまくいかないことも


たくさんある毎日だけど


僕は17年Jam9やってきて


今が一番楽しいです。



それは他でもなく

みなさんのおかげです。




今年も宜しくお願い致します。






イシノユウキ