うっとりするような優しい甘い香り、手に持った時の産毛に包まれた柔らかくずっしりとした感触、みずみずしくトロっと上品な甘さの果肉。

桃は、中国が原産で、日本には弥生時代に伝来したと言われています。

今のような桃が育成され始めるようになったのは、明治時代以降です。

ヨーロッパには、シルクロードを経て地中海沿岸方面へと伝わります。

その後、その土地に適応した、表面に毛が無い、果肉の黄色い味の濃いタイプの黄桃や、ネクタリンが作られるようになりました。

中国では、古くから桃は邪気を祓い、不老不死、長寿の力を持つ「仙果」と考えられています。

それは理想の地である「桃源郷」の話や「西遊記」で孫悟空が管理する桃園の話などに表れています。

また、様々な芸術作品や調度品の中に、桃のデザインはそうした象徴として見ることができます。

中華街などで目にする中華菓子の定番、可愛らしい桃まんじゅうもその1つですね。

日本の昔話の「桃太郎」や3月の桃の節句なども、この考えが伝わり派生したものということになるのでしょう。

桃は食物繊維のペクチンを多く含んでいるため、もちろん食べすぎは禁物です。

しかし、整腸作用があり、その他抗酸化作用、疲労回復に効果的など、不死はともかく不老長寿には期待できる食べ物と言えるかもしれません。

桃は常温で完熟したものを、食べる前に数時間冷やした程度で、冷やし過ぎないようにいただくのが美味しい食べ方です。

一番美味しい部分は、皮のすぐ下のところですが、桃の皮はペロッときれいにむける時ばかりではありません。

トマトの皮をむく時と同じ方法の湯むきをするときれいにむけるそうですよ。

(湯むきは、熱湯にサッとくぐらせて冷水に移し皮をむく方法です。)