競馬はとても謎めいている。
いくら頑張っても解けない謎解きが止められず20年を超える時を過ごしてきた。
菊花賞。
なぜ2000m通過が2分7秒近い競馬になったのか。
溜めて伸ばすは現代ニッポン競馬。これができなきゃ勝てない。私とてそれぐらい分からぬキャリアじゃない。
それでも分からない。
前も溜めるもトレンドだ。
それも分かっている。
しかし、溜めても切れない馬が溜めるというのは、後ろ溜める馬に切れ味勝負を挑むこと。
物理的な差、射程圏というものがある。
切れない馬はその射程圏から逃れるべきであり後ろの馬は決して物理的な不利、射程圏外に前の馬を逃すべきではない。
菊花賞は謎めいたレースだった。
切れない馬が射程圏内を走り、切れる馬は射程圏を逃し、射程圏を意識しながら動いた馬だけが上位に並んだ。
これが騎手の差ならば、もう競馬の謎は少ない。騎手で買えば答えが出るわけで。
物理的な距離がどのぐらいで、それを作れるかどうか、競馬で前に行くというのはそういうことだと、私は過去の競馬から教わった。
射程圏から相手を逃さないように計る。後ろから全てを無にする競馬、これも過去の競馬から教わった。どちらかが破綻して、思わぬ結末を迎える競馬も数多く目撃してきた。
菊花賞はそのどちらでもない競馬だった。
射程圏内を前が走り、後ろの組は射程圏にすら入れられない。
謎が多すぎる菊花賞だったが、
これが現代ニッポンの競馬ですと主張するならば、そりゃあ外国人騎手に「カンタンです」
と言われるわけです。
謎はさらに深くなり、
私はその深みに益々はまってしまう。
やはり競馬は面白い。