昨日は池袋のあうるすぽっとにて
舞台
「広い世界のほとりに」
を観劇してきました
原作は
サイモン•スティーヴンス
この名前を聞いてピンとこない竜担は
モグリですぞ
笑

2021年PARCO劇場での
上田くん主演舞台Birdlandの
原作者です
広い世界のほとりに
STORY

英国マンチェスター郊外のストックポートで暮らす、ホームズ家の物語。家の修理工のピーターと妻アリス、彼らの二人の息子、そしてピーターの父と母。ピーターの長男アレックスに恋人が出来、そのことに15歳の弟の胸はざわめく。また、ピーター夫婦とその父母たちは小さな不満を感じながら生活をしている。そんな時、ある事故をきっかけに家族それぞれの思いがすれ違っていく。結びつきを失った三世代の家族の再生を描く─
ドラッグに蝕まれ不安定なメンタルで
自滅してゆくロックスターの
一週間を描いたBirdlandは
エキセントリックでありながら
ガラス細工のような繊細な
作品でしたが
今作の広い世界のほとりには
どこにでもある普通の家族の物語
平凡な家族がそれぞれ少しずつ
内包していた小さな不満やすれ違いが
どんどん溝が深まって
臨界点が近づく…
バラバラになりかけた家族が
また再び平穏な日々を
迎えるまでを描いた
家族再生の軌跡

10分間の休憩を含め2時間50分という
まあまあな上演時間でしたが
それを感じさせないスピード感のある
骨太な作品でした

主役はいない
三世代の家族それぞれが主役
義母と嫁
祖父と孫
老父と息子
兄の恋人と弟
母と長男…
さまざまなパターンの対立を
次々と場面転換しながら
繰り広げていく手法が鮮やかで
最後まで惹きつけられました
場面転換のほとんどは
セットはそのままで
ソファーやチェアの使い方と飲み物で
そこがどこなのか
そしてその時の
登場人物の内面まで
観客にイマジネーションを与え
自然と物語に集中していきました
計算しつくされた
実に見事な舞台でした

観終わった時の充実感が
半端なかった

フライヤーの隅に書かれた
“作◉サイモン•スティーヴンス”
という文字が目に入った
その場で
この作品を絶対観ようと決めた
Birdlandの作者が紡ぐ
違う世界を見てみたいと思ったから
わたしが、観たい作品を決めるきっかけの
ほとんどは作者(上演台本)と
演出家への信頼
どんな役者さんが出ているかは
重要視しない
そして直感と言ってもいいその信頼は
大当たりして🎯ほくそ笑むこともあれば
あれ?こんなはずじゃ…って時もある笑

それが面白くてずっと演劇を
観続けているのだけれど

そういった意味から言えば
この広い世界のほとりには
サイモン•スティーヴンスを信頼したのは
間違ってなかったと
確信できた作品でした🎯
もちろんそれは
真鍋卓嗣氏の類まれな演出手腕が
あってのことは
言うまでもありません
……
余談ですが

劇場名の“あうるすぽっと”
ちょっと変わった名前ですけど
英語で書くと
“OWL SPOT”
フクロウの遊び場?的な?笑
何故フクロウなのかと言えば
この劇場がある池袋には
ご存知の方も多いと思いますが
待ち合わせ場所で有名な
いけふくろう
が池袋駅北改札近くに
鎮座していることに由来します🦉
そのため池袋がある豊島区では
フクロウにちなんだイベントが行われたり
フクロウをトレードマークに使う
お店が多かったりします
このあうるすぽっとは
豊島区立の公共施設なので
当然いたるところにフクロウが…笑😆
木彫りのフクロウさんは味があって
これだけでもかなり
芸術的価値がありそうな素晴らしさ
実に生き生きとしたフクロウさんの表情に
しばし立ち止まって
見つめてしまいました
もし池袋に行く機会があったら
ぜひこのお茶目なフクロウさんたちにも
会ってみてくださいね