さて、今回は久々の文劇です。

舞台自体も久々でしたねー。



以下Amazon抜粋

【あらすじ】
文学作品を守るためにこの世に再び転生した文豪たち。
幾度となく侵蝕者と戦ってきた芥川龍之介(久保田秀敏)は、同じ新思潮で親友の菊池寛(岩城直弥)らと再会。

そんな喜びもつかの間。なんと彼の師である夏目漱石(寿里)の『こころ』が侵蝕される事態に。
一刻も早く潜書し、侵蝕を食い止めなければならない。しかし同門である久米正雄(安里勇哉)が芥川との協力を拒み――


【キャスト】
芥川龍之介 :久保田秀敏

菊池寛 :岩城直弥
江戸川乱歩 :和合真一
室生犀星 :椎名鯛造
エドガー・アラン・ポー:鷲尾修斗
ハワード・P・ラヴクラフト:小林涼
夏目漱石 :寿里

久米正雄 :安里勇哉(TOKYO流星群)

アンサンブル:佐藤優次 仲田祥司 町田尚規 多田滉 山口渓 田中慶 平澤佑樹 松崎友洸


今回のセットは図書館をイメージしてステンドグラスがあしらわれ、舞台の左右までしっかりと使われた贅沢な作り。

そこで補修室や他のキャラの部屋などが表現されていました。

物語は久米正雄と芥川龍之介の確執を中心に動いたお話し。

まあ、夏目漱石登場時点でそうなるかなぁとは思っていました。

一作目でも久米については触れてましたしね。

あと、友人・同期という事で菊池寛も入ってまさしく今回は新潮時代のメンバーの流れ。まさに光あるところに闇あり、のストーリー展開。

お恥ずかしながら久米正雄という存在を文アルで知った、というのもまさにそういう事なのかなぁと。仲間が突然脚光を浴び、師の誉を奪われた嫉妬と仲間が成長した喜びでぐちゃぐちゃになった感情と、憧れついてきた仲間を追い抜いてしまう喜びと罪悪感。

そんな仲間を隣で見てきて、早くに失ってしまった悔しさともどかしさ。過去の文豪たちが本来どんな仲だったかはわからないですが、こんな場面もあったのかなぁ、と毎度思わされる舞台です。

海外勢が出てくるということでストーリーがなんかぐちゃぐちゃになってしまうのでは?

って心配もありましたが、そんなこともなく、夏目漱石と江戸川乱歩がいい潤滑剤となり、室生犀星もうまく場をなごませてた感じですね。

カオスと思いきやしっかりと収めてくる感じ

流石です。

あと、今回は鞭のキャラが多かったので殺陣とか戦闘どうなるのかなぁ、と思ってましたが、圧巻の戦闘シーンとなっていました。

エドガーアランポーの鞭使いが無茶苦茶うまいなぁ、と思ってしまいました()


あと、アンサンブルが演じる侵食者も段々とクオリティ高くなってますよね。

「こゝろ」の中の娘さんのようなキャラや「僕」や「先生」が表現されていてこころ読んでてよかったー、ってなりました。


コロナ禍の中であれだけ密にしっかりとした舞台が見れることを毎度とても幸せに感じます。

そして、相変わらず本が読みたくなる、そういう舞台でした。