プリティ・ウーマン(1990) この映画が好きな人、どちらかと言えば好きな人は不快になる可能性があるので読まないことを強くお勧めします...!

監督:ゲイリー・マーシャル

 

  

 

 

 

 あらすじをざっくりまとめると、娼婦のビビアン(ジュリア・ロバーツ)と金持ちビジネスマンエドワード(リチャード・ギア)が契約を結んで、1週間だけ恋人のふりをする。この間エドワードはビビアンのピュアな魅力に気づき、ビビアンもエドワードの余裕に憧れ、距離感が近づく...

 

おなじみプリティ・ウーマンの主題歌や随所に流れるプリンスの曲は最高だし、より現実的なマイフェアレディ。ジュリアロバーツ演じるビビアンの格好もすごく可愛かったです。特に後半のオレンジのセットアップとか白Tと黒いジェケットにデニム。真似したくなっちゃいます。

ほかにも当クラブのおきまりの芝を踏む奴も楽しかったです。私もやってみたい。

このシーンも一緒にお風呂入るシーンも見られて大満足、ジュリア・ロバーツかわええ..

 

それ以外の部分は主にリチャード・ギア(というか映画製作陣)にちょっとした嫌悪感を覚えつつ視聴しました。

「愛と青春の旅立ち」のリチャード・ギアは最高に好きなんですが、なんで?

Fifty shades of greyくらい下品にしてくれればいいのに、中途半端に品を保とうとするリチャードに耐えられなかったです。バツイチパパ活おじさんにしか見えない。。。

 

前提として私はなにも男女格差がある映画の構造に不満があるとかいうわけではないんです。石油王とうっかり道端でフォーリンラブしたいですしIT社長に見初められたい。フィフティシェイズオブグレイも別に嫌いではないです。友人と馬鹿らしさに爆笑しながら映画を見たり(特に3作目フリードのしょうもなさはツボです)、高校時代に意味もなく原文で3巻読破して受験におよそ必要のない英単語を大量に覚えたりしました。(自ら望んだわけではなくなぜか通っていた英語塾の塾長に手渡されて読んだ)

しかし、今作「プリティ・ウーマン」に関してはハリウッドのおっさんのファンタジーとしか思えない。(もちろんプリティ・ウーマンが好きな女性もたくさんいると思うので否定はしません)

品も金も教養もない女を道で拾って金を与え、服を与え、知識を与え、屈辱を与えて傷つけつつ、自分のために自分好みの女に変える。

しかも何が嫌ってエドワードのあの素知らぬ高潔感?ていうの?

「君は僕を驚かすね」だの「君はspecialなウーマン」だの、誰にでも言ってるだろお前は、と責めたくなってしまう。高みの見物フェイスが腹立つんだよ、最初に3000ドル交わしてるくせに!!!

さらに言いますと、ビビアンが車に詳しいウブな美女という設定、嫌いです。娼婦でありながら、特に擦れずピュアな価値観を持っており、オペラで泣くような豊かな感受性を持ち、娼婦という仕事にも毎度屈辱を感じている。だからこそエドワードも嬉々として自分の世界に連れ出して「こんなの初めて!」を引き出す。え、なにこれ?と思うのは私だけ?ほんでもって口にキスしたら好きになっちゃう...みたいな設定も、妙に車に詳しくて親しみやすい美女みたいな設定も結構気持ち悪かったですし、最後のホテルの支配人の謎のファインプレーも嘘くさくてなんか嫌でした。

 

出自の違いからトラブルも生まれるんだけど(親友にshe is a hookerと口を滑らせる)、なんだかんだ親友をボコって信頼回復、彼女も許してくれてハッピー!展開。

私がビビアンの友達だったら全力でビビアンを止めます。「悪気はなかった」からの「謝っているだろう?」のシャウトもドン引きじゃないですか。

さらに文句つけて申し訳ないんですけど、最後の展開もやばすぎません?

エドワードはビビアンを囲いたいだけだったっていう。百歩譲って結婚するにしても、繰り返しますが私がビビアンの友達だったらビビアンを殴ってでも止めます。この後に及んで価値観が根本的に違うから幸せになれない。やめておいた方がいい、まだ間に合う。

 

 とは言いましたけど、うーん、現実的には正直ビビアンが現状を脱して職業選択の自由なりを掴むには、エドワードと結ばれるのが最短距離なのかなー、とも思いますし、難しいですね。

ビビアンがいいならいいのか...

 

なーんて、敵しか作らなさそうな文章をつらつら書いてしまいましたが、ここまでお読みくださった方いらっしゃったら、本当にありがとうございました!

みなさん大好きです。