ガードマンBOXの黄昏 -3ページ目

ガードマンBOXの黄昏

ガードマンの仕事って、たいへんなんだよねぇ・・・
怒鳴られたり、罵倒されたり、空き缶や煙草の吸殻投げ付けられたり、
ホント楽じゃないよ



やっと秋になった・・・

ガードマンの季節到来!
暑くもなく、寒くもない、夢のような時間・・・
(夢かもしれない・・・今年は少し暑さで頭をやられた)


依然として、タクシーの横暴は続いているし
監督の理不尽な要求は、絶えることはない
一般人の強引な割り込みと、高飛車な態度は鼻に付いてならないが
それでもこうしてガードマンを続けている


俺って・・・


イギリスの作家、サマセット・モームが『人間の絆』の中で
「人は生まれ、苦しみ、そして死んでいく」と言った
人生の大半は苦しみだと・・・


ガードマンのお仕事も然り・・・


苦しみばかりで、得るものが少ない


ふと通行止めをしながら、赤く染まった夕焼け雲を見つめて
そんなことを考えていた・・・




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GB001


ガードマンの仕事って、たいへんなんだよねぇ・・・
怒鳴られたり、罵倒されたり、空き缶や煙草の吸殻投げ付けられたり、
ホント楽じゃないよ


特にタクシーの運転手、あれって、何?
片交(片側交互通行)やってて、わざとセンターライン越えて停まる
そこで停まったら、向こうの車流せないでしょ!
わかってんの? あんた!

「何で行かせないんだ!」って、怒鳴る奴もいる
見ればわかるじゃん
片交やってんだから・・・


ストレスたまるわ・・・


今年の夏は、暑かった
ホント暑くて死にそうだった
おかげでヘルメットとアゴ紐の線、くっきり
恥ずかしくてプールにも行けない


でも、ビールはうまかったなぁ


嘘みたいなホントの話・・・

通行止めで、車もたまにしか来ない
こんな時には、いけない妄想に浸ってしまう・・・
ふと足元に違和感を覚え、見るとゴールデンレトリバーが、
電柱と間違えて俺の足にナニをしていやがった
飼い主は、半笑いで
「ぷーちゃん、ダメでしょ!」と犬を叱っていた
その前に、俺に謝れって・・・


何故か涙がこぼれそうになった


この仕事やってて、一つだけ学んだことがある

「江古田はどっちの方ですか?」「さあ・・・」
「神保町は?」「さあ・・・」
「北砂は?」「さあ・・・」

ガードマンにだけには、道を聞くなってこと

オマワリさんじゃないんだから・・・



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また、夏がやって来た


ガードマンにとって、一番つらい季節・・・

真冬なら、着込めばなんとかなるが、夏はそうはいかない
裸でやる訳にはいかないのだ
(一度だけ、上半身裸で片交をしているガードマンを見たことがあるが・・・)


もろに直射日光を浴び、フラフラになりながらも
それでも必死で誘導灯を振っている

40度を超える覆工板の上で、
車の排気ガスを胸いっぱいに吸い込み、
時々咳き込みながら、くしゃみをしながら、鼻水をすすりながら、
警笛を吹き鳴らす

遠のく意識の中で、道路の反対側に見える
海辺の景色(実際には存在しない)をぼんやりと見つめ、
走り出したい衝動にかられる
(だが、走り出したら、終わりなんだ)


横にいたじいさん警備員が、突然叫ぶ

「おい、見ろよ! あんた、見えるだろ?」
「え? 見えるって?」
「ほら、あれだよ。あれが、パリの街の灯さ!」

次の瞬間、じいさん警備員は、ばったりと道路に倒れた
救急車が到着するまで、うわ言のように呟いた言葉・・・


「あれが、パリの街の灯さ・・・」


じいさん、あと50センチ道路側に倒れたら、
本当に危なかったんだぜ・・・


ホントだよ・・・じいさん



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