浦安ラーメン事情・2:一口茶屋 | 元祖!ジェイク鈴木回想録

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私の記憶や記録とともに〝あの頃〟にレイドバックしてみませんか?

 
 横須賀市平作(ひらさく)っちゅう集落は、私が小学生の頃は三浦半島随一の霊峰(?笑)大楠山の東北東の麓に拡がる水田地帯で、渥美 清やショーケンが出演していた松竹の『八つ墓村』の村の俯瞰映像みたいな感じだった。
その入り口に当たる〝平作住宅入口〟っちゅう交差点は、確かにそのメイン玄関であり、メイン繁華街でもあり、都心や横浜、川崎からアクセスするJR横須賀線の横須賀駅とその次の衣笠駅を結ぶ京急路線バスの〝平作町〟っちゅうバス停もある。
詳細は父親にでも確かめなければ不明だが、平作は市内でも比較的新しい集落で、私が物心付いた頃には既に〝平作町〟ではなく〝平作〟だったのに、それから半世紀近く過ぎた現在でも、バス停の名称だけが〝平作町〟なのは何となく腑に落ちないんだけど、そんなことは、まあどうでもいい。

〝宝来屋食堂〟は、その〝平作住宅入口〟っちゅう交差点の角にあった・・、って、今もある?

 2010年12月24日金曜日13:30。
東京メトロ東西線浦安駅からマイナス20歩・・、つまり同駅の改札内にある〝一口茶屋〟は、〝抹茶チョコキャラメル〟とか〝レモンヨーグルトクリーム〟なんちゅう外皮が緑色やピンク色をしていたり、以前は中に本物のイチゴが入った変てこな・・、おっと、斬新なたい焼きを販売している店舗なんだけど、以前から少々気になっていたのが、

 ラーメン+半カレー〝何と!〟500円セット

 セット餃子180円を付けても計680円だから、これは年柄年中喰っているMcDonald'sのバリュー・セットといい勝負にならないか?と思って、喰ってみることにした。

 店舗の1/4近くは下りホームから改札に向かう通路に面していて、そこで名物の(?笑)たい焼きとたこ焼きを実演販売していて、その裏側の決して狭くはない3/4が、そば、ラーメン、丼物、カレー、さらに生ビールなども置いている、全部で20席くらいの食堂になっていて、私が入った時には婆さんが2人、何やらくっちゃべってるだけだった。
待たされること数分・・。
ラーメン、半カレー、餃子と別々に出来上がるのかと思うものの、一気に全部出てきたため、1枚のトレイに乗せきれず、2枚になるのが少々恥ずかしい気もしたが、婆さん×2は既に退去していて、客は既に私1人しかいなかった。

 その3品で、もっとも冷めたら興醒めなのはやっぱしラーメンだろう。
半カレーと餃子を前方に押しやって、先ずはラーメンからいく!
観た目は、スープの色:透明、チャーシュー:ふつう、麺:ふつう、ネギ、メンマ:ふつうと、至って何のヘンテツも工夫も感じられない〝ただの〟ラーメンだ。
 先ずはネギを少し一緒にして、麺を摘んですすってみる・・。

 おおおおおおおっ!

 イイネ!
これだよ!これこれ!これこそ〝宝来屋食堂〟から漂っていた、鶏ガラ・スープと胡椒、ネギ、メンマの、如何にも喰い意地が張ったガキの、果てしない食欲をそそって留まらなかった芳醇な香りだ。
 こんなところで出会えるとはなっ!

 かつて〝宝来屋食堂〟の前を満腹状態で通り過ぎたことなんか先ずない。
それは市営平作プールで泳いだ帰りだったり、三浦半島随一の霊峰(?笑)大楠山からの下山途中だったり、床屋に行った帰りにさんざプラモデルを散策した後だったり、或いはH外科医院のいい加減な治療(失礼!笑)の後だったり、高校時代はバスや自転車や徒歩でその前を往復していたんだから、平作の民でも流浪の民でも移民の歌でもなかった私にも、充分馴染みが深い交差点だったのだ。
 だいたい、ガキの時分なんか、食中と食後30分以外はすべて空腹だったんだから尚更だべ!?

〝一口茶屋〟のラーメンのその小粋なスープは、当然ぎとぎとしているわけても濃厚でもないので、ラーメン・ライスには向かないだろう。
それどころか、むしろ、たぶん玉子繋ぎのたっぷりもっちりした太めの麺のしっかりした歯応えに、さらに〝おかず〟が欲しくなるところで、1コ36円の餃子を食してみる・・。

 が、残念・・、っちゅうか、これはもう諦めきっている。
私が食べたい餃子は、もはや細君か、母親か、或いは妹にでも作ってもらうか、さもなければ自分自身で自作するしかない時代が到来しているのだ。
これはもう、たばこどころかマリファナの領域に近い。
いったい全体何なんだ?
ニラやニンニクの臭いが厭だったり困るなら餃子なんか喰うな!作るな!
無臭餃子なんぞは今、日本全国どこで喰っても同じように別に美味くないんだから、この〝一口茶屋〟の餃子も月並み!普通!
皮がかりかりしていて、中身がべちょべちょしていない点では〝日高屋〟よか上で、しかも〝日高屋〟で餃子まで喰って680円で上げるのは至極困難だ。

 おととい、北千住で喰ったナン&キーマ・カレーも良かったけど、カレーの原点はやっぱし、煮くずれしていないジャガイモ、人参、玉ねぎ、それに豚バラ肉がたらふく入った子供会のキャンプ・カレーだろう!
母親に作ってもらっていたカレーもまあ同ンなじようなもんで、こればっかしは今でも大皿2枚くらいは楽勝で喰えるな!
 飲みもんは牛乳を500mlほど。(笑)

 これもまた残念ながら〝一口茶屋〟のはボン・カレー以下だったけど、ラーメン+餃子のセットのデザートに(?笑)、ミニ・カレーで充分腹の足しになるんで、ワルクナイどころかワリヤスだ。
ちなみに、この〝ラーメン+半カレー500円セット〟を2セット・・、つまり1,000円分喰えるか?っちゅうと、ラーメンがそれ相応の量があるため、キャンプ・カレーなら大皿2枚の私でも、たぶん無理なんじゃないかと思われる。
 んー・・・・・・、穴場発見!

 しかしなあ・・、クリスマス・イヴに1人で何ちゅう貧乏臭いもんを喰っているんだべ?
 あ、実際に貧乏だから、これでいいんだっけ!(笑)