発売日に同時購入した2つの『京都寺町三条のホームズ』。
今日は小説版をピックアップ!
「キャラクター・ミステリー」というカテゴリーに入る作品なのですが、古都・京都を舞台にしたはんなりとしたミステリー要素と同じくらい重要な要素が主人公ふたりの関係性。
早い話がふたりの恋愛模様なのですが、この10巻はシリーズ史上、最も恋愛小説要素が濃い作品。なにせ作者自らが、作品冒頭で「恋愛色が強いです!」と注釈を入れるくらいですから…(笑)。
そちらについては、色々ありつつもじっくりと育んできたものがあるので、想定外のオチにはならないし、なってほしくないと思っていましたが、本作で無事帰着すべきところに帰着してホッとしています。なんだかもう…親戚の叔父さんの気持ちです(笑)。
そんなふたりのおかげで、ミステリーや推理の要素は文章量の面で劣勢に立たされてしまった感もありますが(笑)、その“質”の部分はコンパクトながらもインパクトがあって面白かった!
特に第2章に出てくる“安楽椅子探偵”的なアプローチは、これまでにありそうでなかったスタイル(それっぽいことは何度かやってますが)だったので、本作の中でも特に印象に残ってます。
さて…。恋愛面では1つの区切りがつきましたが、このふたりの周囲は
まだまだ騒がしい雰囲気。次の展開が楽しみです。
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見習い鑑定士の決意と旅立ち-京都寺町三条のホームズ(10) (双葉文庫)
660円
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