久々の“ホームズの話”ネタは、本日読み終えた1冊から。
島田荘司さんの書き下ろし小説『新しい15匹のネズミのフライ』。
購入したのは数か月前なのですが、「あとがき」まで含めると486ページというボリュームに手を伸ばそう…という精神的な余裕がなく(苦笑)、「いつかイッキ読みるぞ!」と思っているうちに今日に至ってしまったのですが、外出する予定がないこの連休に、ようやく手を付けることができました。
一見して「?」マークがいくつも出てくる印象を持つタイトルに触れると、そのままネタバレになるので省略。
本作で登場するホームズは、僕が好むホームズ像では“なく”、なかなかに情けない姿も披露しているのですが(そうえば、以前読んだ島田さん作の「漱石と倫敦ミイラ殺人事件」で描かれたホームズも、そうだったなぁ…)、物語全体に配されたホームズ物語のファンならニヤリとさせられるような様々な仕掛けの面白さや、本作の事実上の主役であるワトソンのアツい冒険と活躍が格好よさ、物語のテンポのよさにすっかりハマり、途中からホームズ像がどうこう…なんて、どうでもよくなりました(笑)。
島田さんの手による作品で、凛としたホームズの活躍する物語を読んでみたいなぁ…。
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