書いてるそばからホームズに戻ります(笑)。
先日読み終えた1冊から。
カミ:著『ルーフォック・オルメスの冒険』。その立地の都合上、年に数回しか行けない本屋さんで見つけたホームズのパロディ短篇作品集です。
“オルメス”は“ホームズ(Holmes)”のフランス風の読み方で、名前の“ルーフォック”は「ちょっといかれた」を意味するのだとか。
そんな、ちょっと…どころか、かなりイカれた(笑)探偵“ルーフォック・オルメス”が大活躍するこの物語は、ショート・コントの台本のような感じで書かれていることが特徴。
登場人物はもとより、発生する事件もその舞台設定も思いっきりイカれているため、ホームズの世界観からは大幅にズレているのですが、そのアイデアがとにかく面白い!読みながら何度も声を出して笑ってしまいました。
人によっては「いくらなんでも、ホームズをおちょくりすぎだ!」なんて思うのかもしれませんが、このパロディー作品が成立するのは、本家・ホームズの世界観や個性がしっかりしており、彼が名探偵の代名詞的存在であるからこそ。その“ギャップ”によって生じるおかしさもまた、この作品の魅力のように思います。
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☆余談
たまに登場する翻訳者による“ツッコミ”も、笑えます。