*メニルモンタン  Ménilmontant*トレネ | ミスター・ビーンのお気楽ブログ

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今日のトレネは

「メニルモンタン  Ménilmontant」

1938年の曲で、作詞・作曲はトレネ自身です。

メニルモンタンはパリの20区にある地域で、もともとパリ郊外のベルヴィルという独立したコミューヌ(自治体)の中にある村落だったのですが、1860年、パリ市に編入されました。
メニルミュシュ(Ménilmuche)と呼ばれていた労働者階級の地域が残り、20世紀後半まで下町情緒あふれる地域として知られていました。

この曲は、2002年、現在フランスの国民的歌手となったパトリック・ブリュエルがカヴァーしています。



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メニルモンタン通り

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メニルモンタンのカフェ


Ménilmontant
Ménilmontant mais oui madame
C'est là que j'ai laissé mon coeur
C'est là que je viens retrouver mon âme
Toute ma flamme
Tout mon bonheur...
Quand je revois ma petite église
Où les mariages allaient gaiement
Quand je revois ma vieille maison grise
Où même la brise
Parle d'antan
Elles me racontent
Comme autrefois
De jolis contes
Beaux jours passés je vous revois
Un rendez-vous
Une musique
Des yeux rêveurs tout un roman
Tout un roman d'amour poétique et pathétique
Ménilmontant !


メニルモンタン、そうなんです、マダム!
僕はそこに心を残してきた
だからまた、そこに心を見つけに来たんです
僕の情熱の全てを
僕の幸福の全てを…
僕が通った小さな教会
そこでは陽気な結婚式があったっけ
僕が住んでた灰色の古い家
そこではそよ風さえも遠い昔を語っている
それらをまた目にすると、語りかけてくるんです
昔のように
心楽しいお話を
過ぎ去った麗しい日々がまた目に浮かびます
出会い
それに音楽
夢見るような眼差し、まるで一篇の小説
詩的で心揺さぶる恋物語
それがメニルモンタン!


Quand midi sonne
La vie s'éveille à nouveau
Tout résonne
De mille échos
La midinette fait sa dînette au bistro
La pipelette
Lit ses journaux
Voici la grille verte
Voici la porte ouverte
Qui grince un peu pour dire "Bonjour bonjour
Alors te v'là de retour ?"


正午の時報が鳴ると
街はまた活気づく
辺り一面
色んな音に包まれて
あのお針子はカフェで軽食
管理人のおばさんは
いつもの新聞を読んでいる
緑色の柵
開いているドア
それが少し軋んでこう言うんです
「やあ、こんにちは。じゃ、また帰って来んだね?」


Ménilmontant mais oui madame
C'est là que j'ai laissé mon coeur
C'est là que je viens retrouver mon âme
Toute ma flamme
Tout mon bonheur...
Quand je revois ma petite gare
Où chaque train partait joyeux
J'entends encor dans le tintamarre
Des mots bizarres
Des mots d'adieux
Je suis pas poète
Mais je suis ému,
Et dans ma tête
Y a des souvenirs jamais perdus
Un soir d'hiver
Une musique
Des yeux très doux les tiens maman
Tout un roman d'amour poétique
Et pathétique
Ménilmontant !


メニルモンタン、そうなんです、マダム!
僕はそこに心を残してきた
だからまた、そこに心を見つけに来たんです
僕の情熱の全てを
僕の幸福の全てを…
僕が通った小さな駅
そこでは電車が楽しげに出て行ったっけ
駅を見るとまた耳に聞こえてくるんです
喧騒の中で語られる聞きなれぬ言葉や
お別れの言葉が
僕は詩人じゃない
でも感動はします
頭の中には
決して忘れぬ思い出がある
冬の夜
それに音楽
とても優しい眼差し あなたの眼差しだよ、母さん
まるで一篇の恋物語
詩的で心揺さぶる物語
それがメニルモンタン!


(ミスター・ビーン訳)




トレネ


パトリック・ブリュエルとアズナヴール