*Ol' Man River(オール・マン・リヴァー)*ショウ・ボートより | ミスター・ビーンのお気楽ブログ

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その夜、ショウ・ボートの舞台でダンサーのエリーとフランクがコミカルな踊りを披露しているとき、機関士のピートの通報を受けた保安官が乗り込んで来ます。
黒人と白人の混血である主演女優のジュリーが、白人の主演男優スティーヴンと結婚しているという通報を受けたからでした。
1880年代のミシシッピ州の法律では、一滴でも黒人の血が混じっている人間は黒人とみなされ、白人との結婚は禁じられていたのです。

スティーヴンは自分も黒人との混血だと嘘をつき、ジュリーを庇いますが、州法では黒人は役者として舞台に立つことはできないと定めています。
そこで二人は、アンディ船長をはじめ娘のマグノリアや一座の仲間に惜しまれながらも一座を辞め船を去ることになります。

船を去っていく二人の後ろ姿を眺めながら、機関室で下働きをしている黒人のジョーは、そのいわれない人種差別への思いをこめて、このミュージカルの代名詞とも言える名曲

「オール・マン・リヴァー Ol' Man River」

を朗々と歌い上げます。




Ol' Man River
Dere's an ol' man called de Mississippi
Dat's de ol' man dat I'd like to be!
What does he care if de world's got troubles?
What does he care if de land ain't free?


ミシシッピと呼ばれてる親爺がいる
俺もあんな親爺になりたいもんだ
面倒なことが起きても悠々としてる
自由がなくたって悠々と構えてる


Ol' man river,
Dat ol' man river
He mus'know sumpin'
But don't say nuthin',
He jes'keeps rollin'
He keeps on rollin' along.


オール・マン・リヴァー
ミシシッピの親爺は
真実をちゃんと分かっているが
一言だって口にはしない
川は静かに流れていくのさ
ただどこまでも流れ続ける


He don' plant taters,
He don't plant cotton,
An' dem dat plants'em
is soon forgotten,
But ol'man river,
He jes keeps rollin'along.


川はポテトも植えなきゃ
綿も植えない
植えてる人間は
じきに忘れられちまうが
ミシシッピの親爺は
ただどこまでも流れ続ける


You an'me, we sweat an' strain,
Body all achin' an' racket wid pain,
Tote dat barge!
Lif' dat bale!
Git a little drunk
An' you land in jail.


俺たちゃ汗にまみれて苦労して
身体は痛み苦痛に呻く
荷船を引っ張り
荷物を上げる
酒などくらえば
務所(むしょ)行きだ


Ah gits weary
An' sick of tryin'
Ah'm tired of livin'
An' skeered of dyin',
But ol' man river,
He jes'keeps rolling' along.


身体はへとへと
やるきも失せて
生きていくのも嫌気がさすが
だからといって死ぬのも怖い
それでもミシシッピの親爺は
ただどこまでも流れ続ける


(ミスター・ビーン訳)



映画版


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ジュディー・ガーランド


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