*フランク・シナトラ(3)* | ミスター・ビーンのお気楽ブログ

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【1935年~1940年②】
契約条件のことで、シナトラとトミー・ドーシーの間にトラブルが起こります。契約はエンターテインメント産業でのシナトラの生涯収入のうち、三分の一をドーシーに与えるというものでした。

1942年1月、シナトラは初めてドーシー・バンド以外のバンドと組み、ソロ・セッションを録音しましたが、これはドーシー・バンドの編曲者が参加しドーシーの許可を得て行われたものです。しかし、1942年後半、シナトラはある事件がもとでドーシーのもとを去ります。そして、その事件がきっかけでシナトラはマフィアと関わりがあるという噂が流れ始めます。
噂のもとは新聞報道でした。マフィアの大物サム・ジアンカーナがドーシーを脅し、数千ドルと引き換えにシナトラとの契約を破棄させたとハースト系の新聞で報道したのです。この話は映画「ゴッド・ファーザー」の中にも登場します。
しかし、ナンシー・シナトラが書いた伝記によれば、父フランクの民主党支持の姿勢が原因でハースト系の新聞がこの噂を流したということです。実際は、MCAの創設者Jules Steinが75000ドルでシナトラとの契約を買い取ったというのが事実のようです。


今日は、シナトラがドーシー時代、1940年に録音した曲

「イマジネーション(Imagination)」

を聴いてみましょう。

作曲はJimmy Van Heusen、作詞はJohnny Burke。グレン・ミラー楽団シナトラの歌うトミー・ドーシー楽団の二つのヴァージョンが当時大ヒットしました。


Imagination
Imagination is funny, it makes a cloudy day sunny
Makes a bee think of honey just as I think of you
Imagination is crazy, your whole perspective gets hazy
Starts you asking a daisy "What to do, what to do?"
Have you ever felt a gentle touch and then a kiss
And then and then, find it's only your imagination again?
Oh, well
Imagination is silly, you go around willy-nilly
For example I go around wanting you
And yet I can't imagine that you want me, too


想像するっておもしろい、曇りも晴れに変えてしまう
ミツバチは蜜を想い、僕は君を想うんだ
想像するってクレイジーだ、目先がすっかり霞んでしまって
雛菊に向かって言い始めるんだ「ねえ、ねえ、どうしたらいいだろう?」
こんな経験したことないかい? 優しいタッチ、それからキス
それから、それから…でも、結局それは想像の産物
しょうがないさ
想像するって馬鹿げてる、あてどなく彷徨(さまよ)うんだ
例えば僕は、君を求めて彷徨い歩く
でも、君も僕を求めてるなんて想いもしないが


(私訳)


フランク・シナトラとトミー・ドーシー・オーケストラ


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