*フランク・シナトラ (1)* | ミスター・ビーンのお気楽ブログ

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20世紀のアメリカの代表的な歌手を考える場合、どうしてもこの人の名前を外すわけにはいかないでしょう。

フランク・シナトラ(Frank Sinatra)

という訳で、シナトラについて少しブログを書いてみたいと思います。

[生い立ち]

1915年12月12日、シナトラはニューヨーク郊外のニュー・ジャージー州、ホーボーケンで誕生します。父はアントニオ・マルチノ・シナトラ、母はナタリー・デラ。二人ともイタリア移民でシナトラは彼らの一人息子でした。
勉強はあまり得意ではなかったようで、高校に通ったのはわずか47日間、暴力行為が原因で退学させられたようです。
父マーティーは真面目で、ホーボーケン消防署の分隊長でしたが、母ドリーは、近隣では影響力があり、地元の民主党サークルに所属。非合法の堕胎ビジネスを行い、何度か逮捕され、2回有罪判決を受けています。ある意味やり手の母親だったようで、大恐慌の時代にも息子フランクに友達とのピクニックや高価な服の費用を渡していました。
1938年、フランクは人妻との不倫(当時は犯罪でした)のかどで逮捕されました。まあ、かなりのやんちゃだったようですね(笑)当時は生活のために新聞配達、さらに造船所でリヴェット工として働いていました。
しかし、音楽への関心は人並み以上に強く、ビッグ・バンド・ジャズを熱心に聴き、8歳のときには地元ホーボーケンのナイトクラブの舞台に立ちチップをかせいでいました。
そして1930年代には十代のプロ歌手として歌い始め、1935年「ホーボーケン・フォー」の一員としてデビューします。彼は楽譜の読み方は一度も習ったことはなく、もっぱら耳から音楽を学んでいたようです。当時彼が憧れていたのは、ラジオで人気を博していたビング・クロスビーでした。


では、今日はシナトラの最初の大ヒット曲

All or Nothing at All

を聴いてみましょう。
1939年の曲で、作曲はアーサー・アルトマン、作詞はジャック・ローレンス。
コロンビア・レコードからリリースされ、1943年に大ヒットしました。

同じ曲をダイアナ・クラールがいかにもクールに歌っていますので併せてお楽しみください。



All or Nothing at All

All or nothing at all
Half of love, never appealed to me
If your heart, never could yield to me
Then I'd rather, rather have nothing at all


全てかゼロかだ
半端な愛に心惹かれることはなかった
君の心が僕のものにならないなら
僕は何もいらないさ


I said all or nothing at all
If it's love, there ain't no in between
Why begin then cry, for something that might have been
No I'd rather, rather have nothing at all


全てかゼロか、それしかないんだ
中途半端な愛なんてないのさ
途中でもっと何かがあったはずと嘆くぐらいなら
僕は何もいらないさ


Hey please don't bring your lips close to my cheek
Don't you smile or I'll be lost beyond recall
The kiss in your eyes, the touch of your hand makes me weak
And my heart it may grow very dizzy and fall


だから唇を僕の頬に近づけないでおくれ
微笑まないでおくれ、何がなんだかわからなくなる
君に見つめられ、手を触れらると、つい気持ちが緩み
心がぐらつき負けてしまうから


And if I fell under the spell of your call
I would be, be caught in the undertow
Well you see, I've got to say no, no, no
All or nothing at all


君の魅力の虜になったら
気持ちが引き波にさらわれてしまう
だから僕は繰り返すのさ、「ノー、ノー、ノー]と
全てかゼロか、それしかないんだ


And if I fell, fell under the spell of your call
Don't you know I would be caught in the undertow
So you see, I've just got to say no, no
All or nothing at all
All or nothing at all


君の魅力の虜になったら
気持ちが引き波にさらわれてしまう
だから僕は繰り返すのさ、「ノー、ノー]と
全てかゼロか、それしかないんだ


(私訳)

フランク・シナトラ


ダイアナ・クラール