*フィッシャー・ディスカウのシューベルト歌曲(10) -春の確信ー* | ミスター・ビーンのお気楽ブログ

ミスター・ビーンのお気楽ブログ

好きな音楽の話題を中心に、気の向くままに書いていきます。

寒い日が続きます(泣)おまけに雪、雨、曇りと陰鬱な
天気…
今日も、歌だけでも春の気分を味わいましょうか。

1820年9月に作曲された


「春の確信(Frühlingsglaube)」

です。

詩は、ルードヴィッヒ・ウーラント。彼は神童といわれ
15歳でチュービンゲン大学に入り、言語学、ドイツ中世
の詩を専攻した弁護士で、国会議員にもなった抒情詩人
です。

この曲はシューベルトの民謡調の代表的作品で、シューベ
ルトの伸びやかな明るさが最も率直に表現された曲でもあ
ります。


Frühlingsglaube
Die linden Lüfte sind erwacht,
Sie säuseln und wehen Tag und Nacht,
Sie schaffen an allen Enden.
O frischer Duft,o neuer Klang!
Nun,armes Herze,sei nicht bang!
Nun muß sich alles,alles wenden.


優しい風が目を覚まして
日ごと夜ごとにそよぎ起こり
そこかしこで吹きはじめている
ああ、瑞々しい薫り、新鮮な響き!
さあ沈んだ心よ、もう心配ない
今やすべてが、すべてが変わるのだ


Die Welt wird schöner mit jedem Tag,
Man weiß nicht,was noch werden mag,
Das Blühen will nicht enden;
Es blüht das fernste,tiefste Tal:
Nun,armes Herz,vergiß der Qual!
Nun muß sich alles,alles wenden.


世界は日ごとに美しさを増して
その先は思いも及ばす
花々は尽きることなく咲き乱れる
あの遥かな深い谷も花盛りだ
さあ沈んだ心よ、苦しみを忘れよう!
今やすべてが、すべてが変わるのだ


フィッシャー・ディスカウ

ボストリッジ