vol.2 不思議な出来事
薫の家にはハムスターが数匹いるが、一番小さいのは産まれたばかりで、やっと目が開いたばかりの赤ちゃんだった。
親戚の紀之は昆虫などが大好きで、お気に入りの虫のはいったケースを持ってきていた。
『逃げる事はないから』
と、蓋を開けっ放しにしていたが、産まれたばかりのハムスター1匹がいつの間にかよじ登り、気づいたのは蓋から落ちる寸前で、助けに入った薫だったが間に合わず産まれたばかりのハムスターは、ケースに落ちて行き呆気なく中にいた虫の餌食になってしまった…
中にいたのは、さほど大きくない蜘蛛だった。
悲しみを感じているのも束の間、またパトカーのサイレンが聞こえてきた。
ハムスターに気を取られていた薫だったが、パトカーが再び自宅前に停まったと知り慌てた。
『今度は何?』
自問自答してる間に、警察がやって来て、近所から『音楽がうるさい』との苦情が来てるという。
音楽!?
薫の家には親戚が来ており、音楽など掛けていないのだ。
その事を警察に言っても、信じてもらえない。
薫の家族や親戚以外には、凄いボリュームの音楽が聞こえているらしい。
隣からは大家の中村や、さつまいもの天ぷらをくれた松田も出て来ている。
薫は松田に
『音楽なんて聞こえませんよね?』
と質問したが、松田は嫌な顔をして
『いやぁ、もの凄い音だよ』
と、訝しげに言う。
どういう事?
薫は訳がわからず、自分の家ではない事を立証するために、ブレーカーを落とした。
『ブレーカーを落としましたけど、まだ聞こえてますよね?音楽を掛けているのはウチじゃないんだから…』
無駄な事だったらしい。
ブレーカーを落とした途端に、音楽も止まったと皆が言う。
凄い音量という事は、音楽のジャンルによっては大変だと思い、警察に訊ねてみると、Xだ!!という事だ…
どうして薫にだけ聞こえないのか…
まずは、親戚と薫の母と薫の子供には、親戚の家に行ってもらう事にして、自分1人が状況を見守る事にした。
ドアもベランダも開け放たれた住み慣れた家…
最低限の家具で、親子3代仲良く暮らしていた。
そんな無の空間にすら感じる自宅を見つめていると、白いモヤが掛かっているように見えてきた。
そのうち、モヤの中心に白い塊…
段々と形をハッキリさせてきた白い何かが、薫や警察にも見えてきている。
お豆腐半丁くらいの大きさに、目だけが付いてるような生き物…
誰しもが初めてみる物体が、空中を浮遊しているのである。
ゆっくり風の流れに任せてみたり、己の意思で動いてみたり…
薫と警察は、言葉でその生き物の特徴を言い合い、そこにいる皆が見ている物は同じ物である確認をした。
親戚の紀之は昆虫などが大好きで、お気に入りの虫のはいったケースを持ってきていた。
『逃げる事はないから』
と、蓋を開けっ放しにしていたが、産まれたばかりのハムスター1匹がいつの間にかよじ登り、気づいたのは蓋から落ちる寸前で、助けに入った薫だったが間に合わず産まれたばかりのハムスターは、ケースに落ちて行き呆気なく中にいた虫の餌食になってしまった…
中にいたのは、さほど大きくない蜘蛛だった。
悲しみを感じているのも束の間、またパトカーのサイレンが聞こえてきた。
ハムスターに気を取られていた薫だったが、パトカーが再び自宅前に停まったと知り慌てた。
『今度は何?』
自問自答してる間に、警察がやって来て、近所から『音楽がうるさい』との苦情が来てるという。
音楽!?
薫の家には親戚が来ており、音楽など掛けていないのだ。
その事を警察に言っても、信じてもらえない。
薫の家族や親戚以外には、凄いボリュームの音楽が聞こえているらしい。
隣からは大家の中村や、さつまいもの天ぷらをくれた松田も出て来ている。
薫は松田に
『音楽なんて聞こえませんよね?』
と質問したが、松田は嫌な顔をして
『いやぁ、もの凄い音だよ』
と、訝しげに言う。
どういう事?
薫は訳がわからず、自分の家ではない事を立証するために、ブレーカーを落とした。
『ブレーカーを落としましたけど、まだ聞こえてますよね?音楽を掛けているのはウチじゃないんだから…』
無駄な事だったらしい。
ブレーカーを落とした途端に、音楽も止まったと皆が言う。
凄い音量という事は、音楽のジャンルによっては大変だと思い、警察に訊ねてみると、Xだ!!という事だ…
どうして薫にだけ聞こえないのか…
まずは、親戚と薫の母と薫の子供には、親戚の家に行ってもらう事にして、自分1人が状況を見守る事にした。
ドアもベランダも開け放たれた住み慣れた家…
最低限の家具で、親子3代仲良く暮らしていた。
そんな無の空間にすら感じる自宅を見つめていると、白いモヤが掛かっているように見えてきた。
そのうち、モヤの中心に白い塊…
段々と形をハッキリさせてきた白い何かが、薫や警察にも見えてきている。
お豆腐半丁くらいの大きさに、目だけが付いてるような生き物…
誰しもが初めてみる物体が、空中を浮遊しているのである。
ゆっくり風の流れに任せてみたり、己の意思で動いてみたり…
薫と警察は、言葉でその生き物の特徴を言い合い、そこにいる皆が見ている物は同じ物である確認をした。
vol.1 隣人
薫は仕事の帰り道、ヴァンガードのイベントに並ぶ行列を見て、最後尾に付いた。
2時間ほど並び、イベント会場の様子が見えてきたが、ヴァンガードファイト会場であったため、列を抜け再び帰路についた。
帰宅すると、親戚のマミと紀之の姉弟と、君子と政子親子が来ていた。
薫はマミに
『来てるんなら、MAILでもしてくれれば良かったのに』
と言いながら、しばらくは母の料理を口にしながら、お互いの近況を報告しながら談笑していた。
すると、隣の住人であり大家の中村が、友達数人を引き連れて帰宅してきた。
中村は、親が所有しているアパートの4世帯を使い改造し、1戸建並みの広さの部屋に1人で住み、たまに会社の同僚や後輩を連れて来ては飲み会をしていた。
どれほどの時間が経っただろう…
パトカー数台のサイレンが聞き取れ、次第に近付いて来る。
特に気に止めていなかったが、サイレンは自宅の前で止まった。
驚いているのも束の間、薫の家のチャイムが鳴った。
不審に思った薫だが、警察から話を聞いてみると、自宅前に停めてある君子の車が邪魔だという通報があったらしい。
ならば仕方ない…
君子に車を移動してもらっていると、中村が顔を出した。
『全く…変な場所に車は停めるわ、家賃は遅れるわ、おわまりさん、何か言ってやってくださいよ』
と、不満げな顔をしている。
警察は民事不介入を口にしながら、君子が車の移動を終えると帰って行った。
中村に謝罪して、ダイニングに戻り、ペットのハムスター数匹と遊んだりしていると、今度は中村とは反対のお隣さんがチャイムを鳴らした。
『天ぷらを揚げたんだけど、食べてみないかい?口に合うようなら、少し持っていきなよ』
と言われ、お言葉に甘えて頂いてみると、天ぷらというよりは、スイートポテトを甘く味付けした衣で揚げたようなお菓子感覚の物だった。
外はカリッとしていて、中はほっこりした感じで美味しかったので、これからの親戚との他愛ない話に花を添える意味で遠慮なく頂いた。
おかしな事が起こったのは、それからしばらくしてからの事だった。
2時間ほど並び、イベント会場の様子が見えてきたが、ヴァンガードファイト会場であったため、列を抜け再び帰路についた。
帰宅すると、親戚のマミと紀之の姉弟と、君子と政子親子が来ていた。
薫はマミに
『来てるんなら、MAILでもしてくれれば良かったのに』
と言いながら、しばらくは母の料理を口にしながら、お互いの近況を報告しながら談笑していた。
すると、隣の住人であり大家の中村が、友達数人を引き連れて帰宅してきた。
中村は、親が所有しているアパートの4世帯を使い改造し、1戸建並みの広さの部屋に1人で住み、たまに会社の同僚や後輩を連れて来ては飲み会をしていた。
どれほどの時間が経っただろう…
パトカー数台のサイレンが聞き取れ、次第に近付いて来る。
特に気に止めていなかったが、サイレンは自宅の前で止まった。
驚いているのも束の間、薫の家のチャイムが鳴った。
不審に思った薫だが、警察から話を聞いてみると、自宅前に停めてある君子の車が邪魔だという通報があったらしい。
ならば仕方ない…
君子に車を移動してもらっていると、中村が顔を出した。
『全く…変な場所に車は停めるわ、家賃は遅れるわ、おわまりさん、何か言ってやってくださいよ』
と、不満げな顔をしている。
警察は民事不介入を口にしながら、君子が車の移動を終えると帰って行った。
中村に謝罪して、ダイニングに戻り、ペットのハムスター数匹と遊んだりしていると、今度は中村とは反対のお隣さんがチャイムを鳴らした。
『天ぷらを揚げたんだけど、食べてみないかい?口に合うようなら、少し持っていきなよ』
と言われ、お言葉に甘えて頂いてみると、天ぷらというよりは、スイートポテトを甘く味付けした衣で揚げたようなお菓子感覚の物だった。
外はカリッとしていて、中はほっこりした感じで美味しかったので、これからの親戚との他愛ない話に花を添える意味で遠慮なく頂いた。
おかしな事が起こったのは、それからしばらくしてからの事だった。






