我々に一報が届いたのは その日の午後だった
事件発生の報を受けた我々は現場に向かった
(パトカーで行けよ)
男がビルの一室に閉じこもり 窓から機関銃を
連射していると言う事だった
ひゃはははは~
うう・・
何と言う事だ 大変な事になってるぞ
はいっ
わはははは
あの機関銃はかなりヤバイな
はい 迂闊に近づけません
あはははは~
くそー どうしたものか・・
たくろう警部っ!
何だっ どうしたっ!
今 本署から連絡が入り 強力な助っ人を
こちらに送ったという事です
なに・・強力な助っ人・・?
はい・・ あっ・・・どうやら着いたようです
何 もう着いたのか
はい 多分あの男です
へーい おまたせ~
あんたが本署から来た 強力な助っ人か?
その通りでーす
あんたは一体 何者やっ!
へへへ 私ですか~ 本署直属の発明家刑事・・
ウサン・クサイと言いま~す
ほんと胡散臭そうやなっ!
私が来たからには もう安心です
一体どうするつもりや
これを使うので~す
それは一体・・・?
ふふふ・・・これは・・
バズーカで~す
バズーカやとっ!
これを使えば 機関銃にも負けません
一撃で犯人を仕留めてみせましょう
おお・・確かに・・バズーカなら一撃で犯人を
仕留める事が出来る・・
では ウサン・クサイ頼んだぞっ
OK
お任せくださーい
よしっ ではやってくれ
では 行きまーす
よしっ 発射だっ!
3・2・1・・0 発射っ
ああっ!
え・・??
たくろう警部っ!
たくろう警部大丈夫ですかっ!
しまったっ方向が逆だったっ!
たくろう警部 しっかりして下さいっ!
ああ・・大変な事に・・
くそ・・目を覚まさない・・
たくろう警部っ!
ヤバイ事になったんじゃ無いか・・
う・・・
うう・・
たくろう警部っ
しっかりして下さいっ!
駄目だわっ どうしても目を覚まさないっ!
おい 死んだんじゃ無いだろうなっ!
これは本当にヤバイかも・・
ええええっ!
もう駄目かも・・
いや ちょっと待てっ!
まだ諦めるなっ!
おいっ 起きろっ 起きろよっ!
目を覚ませっ!
頼むから 起きてくれよっ!
う・・
うう・・
起きろっ 起きてくれっ!
駄目だっ どうしても
目を覚まさないっ!
くそ こうなったら
あれを使うしかないな・・
どうする気や
電気を使う
電気?
これです これは私が作った AEDです
AEDって 心肺停止の時に使うあの・・
そうです 電気を流して蘇生させまーす
この ゾウと人ってのは何や
ああ それはゾウに使う時と人間に使う時の
切り替えスイッチでーす
人に使う時は1000Vぐらいですが
ゾウに使う時は10万Vの電圧をかけまーす
だから間違えたら大変なのでーす
では危険ですので こちらに
来てくださーい
よし 行きまーすっ!
うわっ 真っ黒こげやっ
おはぎ みたいやっ
元々 おハゲやけどなっ
ど・・どうして こんな事にっ!
あっ!?
スイッチがゾウになってるっ!
え・・・?
殺す気かっ!
うわーっ!びっくりしたっ!
お前は蓑虫かっ!
はっ!?
何だ 体が異常に軽い
そしてパワーが無限に溢れて来るようだ
どういう事だ・・
それは電気のせいでしょう
あ、ウサン・クサイ
電気ショックを受けて 突然変異したのでしょう
スーパーマンになったのです
スーパーマンやと・・
よしっ
うわっ 飛んだっ
凄い跳躍力やなっ
わはははは 凄い凄い
まさにスーパーマンやなっ
で、いい事を思いついたぞ
なんや?
あの機関銃男の所まで飛んで行って逮捕する
あ・・?
ひゃはははは~
ああ そうやった あの男の事すっかり
忘れていた
しかし あんな所まで飛べるんかいな
よし行くぞっ
援護を頼むっ
あっ!
凄いな・・漫画みたいやな
漫画やけどな
わはははは~っ!
鳥だっ 鳥だっ
私は鳥になったのだっ!
鳥になったんだって・・・
まさにハゲタカやな
よし あのビルだっ 行くぞっ!
あれ・・?
あっ 行き過ぎてしまったっ
あほかっ おっさん 加減せんかいっ!
わわわ 止らんっ
うわーっ
た・・たくろう警部が・・
お星様になってしまった
た・・たくろう警部・・・
こうして事件は解決した(してないしてない)
しかしこれから先も彼等の前には難事件が待ち受けているだろう
しかし彼等は負けない その正義の心がある限り
って 勝手に殺すなっ
俺はどうなったんやっ!
おしまい