
1956年制作 成瀬巳喜男監督 幸田 文 原作
神保町シアターで、上映された33本の
一本です。
いきなり、タイトルロールに表れる大女優達
山田五十鈴 その娘に高峰秀子、杉村春子
田中絹代、岡田茉莉子、中北千枝子、
賀原夏子、栗島すみ子、宮口精二、
加藤大介、中村伸郎、仲谷 昇
幸田 文さんの原作は若い時読んだだけ
ですから、ほとんど初めて観る映画でしょう。
キャストには驚きますね!高峰秀子さん、
岡田茉莉子さんが、駆け出しに見えるんです。
栗島すみ子さん、日本で初めての女優さん
だそうで、物凄い存在感!五十鈴さん、絹代さん
春子さんの上を行ってました!ポスターは
彩色で、映画はモノクロです。
物語は、芸者置屋「つたの家」が舞台で
そこで暮らす芸者達の悲哀を描いて
傑作な映画でした。
ある日、絹代さん扮する梨花が、「つたの家」で
女中として、働くことになる所から、始まります。
五十鈴さんは、置屋の主、梨花と言う名前
気に入らなくて、お春さんに変えちゃいます。
幸田 文さんの実体験だそうですが、彼女が
実にくるくると、気働きできる人で、すぐ、
「つたの家」になくてはならない人になります。
高峰秀子さんは、五十鈴さんの娘ながら、
芸者が嫌で、ミシンの内職をしようとしています。
杉村春子さんは近所にアパート借りて、10才
若い男と、同棲して、五十鈴さんの姉、賀原夏子に
お金借りて、月末になると催促されてます。
いつも、金欠してる感じで、コロッケ買って来て、
ソースを、お春さんに頼んで借りて、五十鈴さん
には、内緒にしたり、したたかです。
この映画には、お座敷のシーンは一回もなく、
そのかわり、仕事に行くために、着物を着付けたり
仕事終えて、着物を脱いだり、たたんだり、
そういうシーンがとても印象的!
三味線の稽古のシーンも秀逸!女優さんたちの
演技は良い意味で、火花散らしていたでしょう!
岡田茉莉子さんは、その時代の現代っ娘
「つたの家」の給料が不明朗だと、春子さんと
一旦は「つたの家」を出ますが、茉莉子さんは、
ちゃっかり、店替えに成功しますが、春子さんは
時代の波に乗れず、又、戻ってきて、五十鈴
さんに頭下げます。「つたの家」も内情は火の車!
先輩芸者で、今は、料理屋経営してる栗島すみ子
さんに金を借りる相談、このすみ子さんが凄い!
何か一筋縄でいかない、油断出来ない感じの凄み!
「つたの家」をすみ子さんが、買取り、五十鈴さん
はじめ住み込み芸者さんたちも、そのままでと。
どんな時でも、甲斐甲斐しく働くお春さんんを
観てきた、すみ子さんは、ある時、お春さんを、
自分の家に呼び出し一つの提案を出しますが、
お春さんは、丁寧にそれを、断り「つたの家」に
帰ってくると、五十鈴さんと、杉村春子さんが
三味線の稽古してるんです。
それを、田中絹代さん扮するお春さんが、
二人をじーっと観てる・・・・・演技なのか
それとも本人なのか、分からなくなるシーン
でした。
お座敷のシーンを見せずに、芸者の厳しい
世界を描く、成瀬巳喜男監督って、素晴らしい!










