パラレルワークの強みを生かし、
コンサルティングを通じて
事業マネジメントを推し進めます。
荒井竜哉です。
昨日の日経平均の終値は3万2192円、
前日比33円高とわずかながら反発しました
米国では国債の格付けが下がり
金利上昇と株安が続いていることもあって
東京市場でも
引き続き売りの圧力が強かったようです。
ただ日経平均が前々日までに
1300円以上、下落していた反動の
買戻しによって、
前々日の水準が維持できたようです。
7月の米国の雇用統計の発表待ちで
その結果を見極めたい投資家も
多かったようです。
先日、日本生産性本部が
2023年度の顧客満足度調査の結果を
発表しました。
百貨店やスーパーマーケット、飲食など
10業種を対象にしたもので、
阪急百貨店やオーケー、セイコーマート、
コスモス、サイゼリヤなどが
1位となっています。
出所:日本生産性本部
阪急百貨店であれば質の高さや高級感、
オーケーであればEDLP(毎日低価格)
セイコーマートであれば北海道商品など、
どの企業も
ブランドイメージが明確なのが特徴です。
それもそのはずで、
この調査ではブランドに対する期待(顧客期待)と
それに対して品質、価格が見合っているかから
顧客満足を測定しています。
出所:日本生産性本部
言い換えれば
顧客満足を高めるには、
顧客に認知されるイメージ(ブランド)が明確で
それに見合う商品・サービスが提供できているかが
要求されるわけです。
顧客に認知されるイメージ(ブランド)は
企業や商品・サービスによってさまざまですが、
これらの企業で共通する、
財務上のひとつの特徴があります。
それは販管費率の低さ。
オーケーは原価率が競合他社よりも高い一方で
(≒商品が割安に手に入る)
販管費率を低くすることで
(≒営業コストを抑えている)
自分たちも利益を確保しながら
顧客によい商品を、安く提供しています。
ドラッグストアのコスモスも
医薬品よりも食品関連の売上が多く、
他のドラッグストアよりも原価率が高いですが
販管費率は低く、
オーケーと同じコスト傾向が見られます。
インフレによる物価高もあって
高付加価値路線を目指す企業が増えていますが
ただやみくもに
高価格商品を並べればよい
というものでもないと思います。
ブランドイメージと合わなければ
そもそも手に取ってもらえないですし、
長い目で見れば
その商品・サービスが価格と見合っているかどうか
厳しく見定められます。
高付加価値であっても
じゃぶじゃぶ営業コストをかけていい
というものでもありません。
商品・サービスを適切な価格で提供し
満足してもらうために
営業コスト(販管費)を抑える
継続的な努力も必要になります。
満足度調査では
同じ企業が長年1位を維持しています。
出所:同上
どの業種であっても
いきなり下位の企業が1位に伸びてくるということは
ありません。
ブランド構築と顧客満足度の確保、
そしてそのために営業コストを抑え
顧客への提供価値を高めることは
一朝一夕では実現できず、
継続的な努力が必要であることがわかります。