パラレルワークの強みを生かし、
コンサルティングを通じて
事業マネジメントを推し進めます。
荒井竜哉です。
先日、秋田に行って驚いたのは、
風力発電の風車が
あちこちで回っていること!
風力発電の風車の実物を
目の当たりにしたのは初めてでしたが
圧巻です。
その大きさや
こんなに身近に実物があることに
衝撃を受けました。
ちょうど1年ほど前、
三菱商事を中心とする企業連合が
秋田県の2か所、
千葉県の1か所を対象とする
洋上風力発電の公募で3か所すべて選定され、
話題になっていました。
秋田県はこのときの2か所を含め、
4か所が対象区域として指定されており、
そのすべてが「促進地域」として
最も期待されている区域に選ばれています。
画像:資源エネルギー庁
三菱商事が「低価格」を武器に
3公募を総なめしたことで
- 価格だけで選定してよいのか、
- 事業開始のスピードに
より重みをつけたほうがよいのではないか - 1社に偏ることで
事業継続が不安定になるのではないか
といった議論が巻き起こり、
最近、公募ルールが改定されているのも
ニュースなどでも目にするところです。
日本の電源構成において
化石燃料は約72%を占めており、
その比率の高さから
2050年のカーボンニュートラルに向けて
自然エネルギーへの期待が高まっています。
当然、風力発電も期待されているわけですが、
自然エネルギーの構成比率は約22%に対して、
風力発電は0.9%と
あまり存在感がありません。
画像:環境エネルギー政策研究所
にも関わらず
最近になって風力発電が注目されはじめているのは
前述のとおり「洋上」での風力発電が
広がりつつあるためです。
風力発電には陸上と洋上があります。
洋上には「浮体式」と呼ばれる
風車が海面に浮いているものと
「着床式」と呼ばれる
基礎工事を行い、海底に支柱を埋め込むもの
があります。
画像:銚子市
「洋上」は、陸上と違って
設置場所が広く確保でき
設備の大型化が可能です。
また陸上よりも風が強く安定しており、
発電効率を高め、
安定供給しやすくなります。
それだけでなく
稼働中に発生する騒音や
万が一の災害時のリスクも
低く抑えることができます。
海外、特に欧州では
技術向上によって洋上での風力発電が広く普及しており、
デンマークでは風力発電だけで
全体の電力量の50%に迫る勢いです。
画像:環境エネルギー政策研究所
技術進歩と海外の実例が増えてきたことで
日本でも本格的に洋上風力発電の導入が
進み始めています。
前置きが長くなりましたが
そんな期待の大きい洋上風力発電で
日本で唯一、
まさに今週から
商業運転を開始しようとしているのが
秋田県秋田港、能代港 港湾区域の
洋上風力発電事業です。
昨年、選定された三菱商事の3事業は
事業化はこれから。
先行している長崎県五島市沖(浮体式)も
2024年1月の商業運転開始を予定しており
まだ1年以上先になります。
今回、秋田に行って
この発電事業を運営している
秋田洋上風力発電社の展示館に行き、
資料や地元説明員の方の説明から
その建設のスケールの大きさや苦労、
工事中のことや
建設後の漁業への影響などについて
知ることができました。
日本の未来を支えるといっても
過言ではない洋上風力発電。
次回、秋田で見聞きしてきたことを
まとめてみたいと思います。