パラレルワークの強みを生かし、
コンサルティングを通じて
事業マネジメントを推し進めます。
荒井竜哉です。
昨日の日経平均の終値は2万7199円、
前営業日比463円安と続落しました
米国では金融政策を決める会合があり、
4回連続で
通常の3倍にあたる0.75%の利上げが
決まりました。
利上げ幅自体は市場予想通りで
むしろ12月の会合の利上げペースの見通しに
注目が集まっていたのですが
前回までの
「金利目標の継続的な引き上げが適切」
という表現が踏襲されています。
米国では急速なインフレで
消費の落ち込みが
見られるようになってきました。
インフレを抑えるために行っている
金利引き上げによって
住宅などのローン金利の負担が重くなり
高額消費の悪化も見られています。
いずれも覚悟されていたことではあるものの
消費や企業業績の悪化への心配が
高まりはじめています。
この結果、
米国のダウ平均、ナスダックともに下落し、
東京市場もこの影響を受けて、
株価が下落しています。
先日、カズこと三浦知良選手が
PKでゴールを決めて
最年長記録を更新しました。
記録は55歳246日だそうです。
Jリーグ開幕から来年で30年。
今も現役にこだわり続けて
プレーしているカズ選手が
こうやってゴールを決めるニュースは
理由なくうれしく思いますし、
継続することやこだわり続けることが
与えてくれる勇気を
感じることができます。
そんなカズ選手が
新聞に寄稿している記事で
最年長ゴールについて書かれている内容が
とても大切なことを
示唆しているように思いました。
サッカーにおいて、
ゴールは良くも悪くもすごいエネルギーを持っている。
チームがどんなに悪くても、
ゴール一つでびっくりするくらい生き返る。
残り1分でゴールが入って1-0なら、
それまでの89分間も帳消し、
みんな幸せになってしまう。
それほどの劇薬。
サッカーって数字に出にくいよなと常々思う。
野球ならヒットを打てばヒット1本。
ではサッカーで「ヒット」にあたるものは何かとなると、
答えが出ない。
ゴールに入らないと形に残らないとなり、
数字として目に見えるものはゴールと勝利だけ、
となっていく。
でも、それにとらわれて
「点を取りさえすればいい」
ととらえるのは僕は好きじゃない。
55歳でのあの1得点に、
惑わされることなく僕はやりたい。
変わらず次のゴールへ、
今まで通り良い準備を。
特別でないことの積み重ねが、
特別なことにつながるというかね。
引用:日本経済新聞
サッカーというスポーツの特徴も
大きく影響していますが、
ゴールだけを求めるのは好きではない、
というカズ選手の言葉は
ずっと現役選手としてサッカーに向き合い
勝利もあれば敗北もあったからこその
言葉だと思います。
ゴールという結果にはこだわるけれども
そこに至るプロセスを大切にする。
最近、世間を騒がせているニュースは
この逆です。
ゴールにこだわすぎて
プロセスを大切にしなかった
企業の不正が目立ちます。
証券会社が
株価を維持するために相場を操作したり、
メーカーが
不正検査で顧客を欺いたり、
メンテナンス会社が
設備をわざと故障させて修理実績を上げたり
外食チェーン店が
存在しない商品を広告に使って集客したり。
こういった不正・不祥事が発生する企業の割合は
信じられないことに52%にもなるそうです。
出所:デロイトトーマツ
また品質不正の原因に関するアンケートでは
「品質よりも納期や業績を優先する組織風土」
が過半数を超えています。
出所:同上
このように
「ゴール」にこだわり
「プロセス」をないがしろにしている
企業実態が見えてきますが、
ゴールよりも
ゴールに至るこれまでの蓄積に注目する
カズ選手のメッセージは
企業にとっても注目すべきことなんじゃないかと
感じています。