パラレルワークの強みを生かし、
コンサルティングを通じて
事業マネジメントを推し進めます。
荒井竜哉です。
コロナ禍で無人の小型コンビニを
オフィスに展開してきたミニストップ。
画像:ミニストップ
2020年10月からサービスをスタートして
すでに700箇所以上で
導入されているみたいです。
オフィス内で社員向けに提供しているため、
上記のイメージ図のように
オープンに設置されていますが、
オフィス以外のニーズも多いようです。
ただ、病院や学校、マンションなど、
不特定多数の人が出入りする場所では
防犯が難しく、設置が難しいようです。
今後はこういった公共的な場所での
利用を拡大するため
認証、解錠する仕組みを加えた店舗の
実証実験を始めています。
画像:流通ニュース
パーテションで区切り、
鍵をつけただけの簡単なものですが、
その分、初期コストを抑えて
公共的な場所への設置も
広げていく計画のようです。
大手コンビニ3社と比べて
話題に上がることが少ないミニストップですが、
個人的には結構好きなお店です。
学生時代にはじめて食べた
「ハロハロ」のおいしさが衝撃で
こう暑い日が続くと
無性に食べたくなります。
画像:ミニストップ
ミニストップはスイーツだけでなく、
フライドポテトなどのホットスナック
おにぎりや惣菜などを店内で作っており、
こういったファーストフード機能を備えているのが
ミニストップの特徴でもあります。
これらのミニストップ独自の商品が
好きな人も少なくなく、
2017年度までは独自商品が牽引して
売上を確保していました。
ところが2018年度以降、
4期連続で営業赤字。
2022年度も赤字の計画で、
慢性的な赤字営業になってしまいました。
要因はさまざまあると思いますが
ある分析では、
- ファーストフードを注文すると調理に時間がかかり、
コンビニに期待する「手軽さ」「スピード」が損なわれ
コンビニとして敬遠されてしまっている
- スイーツやホットスナックで
競合製品が増えて
商品力が弱くなっている
といったものが挙げられています。
たしかにハロハロや
ベルギーチョコソフトなんかを注文すると
数分は待たされます。
注文した本人は食べたいので我慢できますが、
後ろに並んだ
ただ、お茶を買いに来ただけの人にとっては
たまったもんじゃありません。
それにコンビニのスイーツもずいぶん増えました。
冷凍された氷に、
コーヒーマシンから牛乳を入れるだけで
フラッペができたりします。
画像:ファミリーマート
コーヒーマシンを使うので店員の手もかからず、
コンビニ機能も損ないません。
もともとコンビニ機能で劣っていたものの
ファーストフード機能で
差別化していたミニストップは
その優位性が失われたことで
業績が低迷しているといえそうです。
今後、ミニストップは、
小型無人コンビニで
ニッチな市場を確保するとともに
コンビニ機能、ファーストフード機能
それぞれの課題に手を打っていくようです。
最近、調理の時短やZ世代の効率志向から
「タイムパフォーマンス」
という価値観が注目されていますが、
これに着目して
ホットスナックなどの提供時間を短縮する
コンビニ什器の見直しや
デリバリーによる
できたて商品の提供、商圏の拡大を
図っていく計画です。
ミニストップは
飽和状態にあるコンビニ市場で
ニッチな小型無人コンビニと
独自商品を武器に
生き残っていけるかが注目されます。