前回ウルトラマンレオの魅力として「悲哀」を挙げました。

また1話から見返しているのですが、ゲンとダン、トオルくんカオルちゃん、そして百子さんとそれぞれの境遇立場が絡み合って またゲンさんに還元されていく…濃い要素だなぁと思いました。

自分が生きていても、「それぞれ事情があるからな…」で通り過ぎようとすることが多々あるんですけど。
毎回直面する問題に行動で答えを出さなきゃいけない・結果を出していくゲンさんに勇気づけられます。


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2つ目は「乗り越える」です。

敵を 危機を 困難を 理不尽を 悲しみを 怒りを ひとつひとつ乗り越えていくゲンとダンがカッコいいです。
主人公が強い敵を倒したり難しい任務をこなすことは色々なドラマや漫画に共通する要素だと思いますが、レオはかなり特化してると思います。

プロフェッショナル同士がぶつかり合うのもよいですが、レオ=ゲンは未熟な戦士。そこに襲い来るのは1点豪華主義ともいえる宇宙人怪獣達です。
初期は特に相手の攻撃が個性的で、これを攻略するのが1つ目のハードルにしてゴールになります。"どうやって"攻略するのか に興味が惹かれるシンプルにいい設定だなと思いました。
またレオが格闘技で戦うスタイルで、光線技が控えめなのも効果的です。ゲンさんの特訓が活きますし、スーツアクターの二家本さんのアクロバットや トランポリンを使った動きが特訓の苦労と成長を視覚的に表していて 見てて「うぉお!!」と驚きがあります。

2つ目のハードルはその特訓。
モロボシ隊長が課すそれは非常に厳しく時に理不尽と思えるほどで、見ていて苦しい程です。ここで嫌になる人もいるだろうなぁと思うくらい。。
ただ個人的にはここがいいんですよね…
ゲンさんと隊長の強い想いがビシビシ伝わってくるんですよ。
絶対負けない、絶対倒してみせる、救ってみせるっていうゲンさんの決意が目に宿っていますし。隊長は事情を汲みながらも決して甘やかさず 地球防衛の任を託す なんか優しさも滲み出ているあの感じ、、これはやはり森次晃嗣さんの演技によるところも大きいです。

もうひとつ主人公:ゲンを追い込むハードル、「レオ」を構成する超重要な要素「人間ドラマ」です。
これが毎回ゲンさんに苦悩を突きつけてくるんですよね…。時にウルトラマンとしての在り方を問われ、時にL77星での背景を深掘りし、時に人を守ることの意味を突き詰めてくる……その内容の多くがレオの境遇を浮き彫りにしてくる辺りも見事です。
自分の境遇と似てるから、ゲンさんも「どゆこと?」とならずちゃんと共感するんですよね。優しいウルトラマンです.。

未熟なキャラに人間ドラマをやらせると、青くさい台詞や熱血の展開になることも多いのですが、レオがそうならずヒーロー然とした孤高のカッコよさを出せているのはモロボシ隊長の存在が大きいと思います。
地球の平和より目の前の1人の人間の心を救いたい…そんな甘いかもしれないけど絶対捨てたくない気持ちを 一度隊長にぶつけることができるんですよね、一人で闇雲に悩まない←
隊長はそんな気持ちに理解を示しつつもウルトラマンとしてもう一つ上の解を出してくる。必然としてゲンが出す答えもピリッとしたものになってくる。
ここもウルトラマンレオの好きなところです。


こんなようにいくつもハードルが積み重なってくるので、それを乗り越えたときの感動は比例して大きくなります。

このハードルをガンガン積み上げていくのがホラー映画と似てて。
ホラー映画って最初は少しずつ、最後はどんどん怖がらせてくるんですよね。洋画ホラーではその状況から主人公達が恐怖に立ち向かっていく展開が多いので僕は大好きです。

その終盤の畳み掛けは、ただ怖いことを連続させるんじゃなく どんどん逃げられない方向に追い込んでいくのがすごい。まずこちらの力が通用しないことがわかり、逃げ道が無くなって、どこから襲われるかわからない恐怖に包まれていく…この追い込み方が面白いホラー映画は当たりです。
よく見るのは悪魔や怪物 殺人鬼で、誰もいない山奥や密室で逃げられなくなります。

これに当てはめると、レオで逃げ道を無くしてくるのは……モロボシ隊長ですね!
逃げや甘えを断じて許さず 特訓を課す様はかなりのハードルメーカーと言えるでしょう。隊長は密室と同じだったわけです。


ただ、それだけじゃなく ゲンが気持ちを吐き出せるキャッチャーの役割があったり、何よりウルトラ兄弟の一人:セブンとしての活躍があったりと、隊長抜きではレオのドラマは成り立たないどころか時には主人公すら喰ってしまうぐらいのキャラクターでしたね。
本当稀有なヒーロー番組だと思います。


僕は恋愛ドラマや学園ドラマ 社会派ドラマが苦手です。
そこで扱う"ハードル"があまりにリアルで、こちらも気が滅入ってしまうからです。嫌な思いは現実でしているわけですから。
そこをフィクションとして、闘いの中で見せてくれる特撮や 恐怖映像として見せてくれるホラーはエンターテイメントとして最高に面白いし、ありえないくらい高いハードルを乗り越えていく主人公達にはとても勇気をもらいます。
見てるだけじゃなく頑張らないとですね。。