自作マーキング(まとめ) | 躍人日記 2

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模型とか、日々の出来事とか。

昨年末からちょこちょこ書いております自作マーキングの記事ですが、数回に分けて書いた上に文章が下手くそなので、ここでまとめをしておきたいと思います。
決してベランダ工房が寒くて作業が億劫なのをまとめ記事で誤魔化すためではありませんからね。
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さて、コトの発端はMIG1.44でした。
お上フィン×お下フィン祭り勃発時にそろそろ塗装に入ろうかという段階に進んでいたMIGをフィンランド仕様にしたくなったのですが、デカールがない。かといって、熱転写式のプリンタでクリアデカールに印刷するほどの設備投資する余裕もない…。
そこでWEBで調べてみると、なんだかインクジェットプリンタでマーキングを自作できるらしいというのです。
そこでこの素材を購入。

家電販売店のOAサプライ品売り場に大量に生息しておりました。
エーワン株式会社というメーカーの転写シールというものです。
A4サイズのもありましたが、そんなに大量には要らないので、ハガキサイズのものを購入しました。
クリア地タイプと、白地タイプのものがあります。インクジェットプリンタは白を印刷できないので、白地タイプは重宝しそうです。

この転写シール、どういう構造になっているかと言いますと、
①まず専用の光沢紙にインクジェットプリンタで印刷します。
②インクが乾いたら糊シート(透明フィルムに糊が付いたもの)を上から貼り付けて、印刷面によーく密着させます。このとき、下図のようになっています。

③糊シート(透明フィルム)を剥がします。これで糊が印刷面に残ります。
④糊の付いた面を目的の場所に貼り付け、光沢紙を水で湿らせて取り去ると、印刷したもの(インク)が残り完成。下図のような状態です。

というふうになってます(詳しいことはシートの説明書をご覧ください)。
マークを裏返して貼り付けるようになっていますので、最初の印刷は最終的に欲しいマークの鏡像になっている必要がありますね。

さてこれを実際にやってみました。
フィンランド空軍のマーク(白地に青い輪)をエクセルの作画機能を使って描きます。文字はワードアート機能で作成。同じくエクセルの画像を鏡像にする機能で鏡像化。プリンタはCanonのBJ S330です。
糊シートを貼ったところまで行ったのが下の画像です。

白っぽいのが白地タイプのものです。白地タイプは糊の層が白く着色されているだけで、あとはクリア地タイプと同じです。
文字が鏡像になっているのがお分かりでしょうか。

これをプラに貼り付けてみました。
透明フィルムを剥がして、

貼る。

光沢紙を濡らして、

剥がす。

このとき、光沢紙をスライドさせるように取り去りますが、一息に取る必要があると思われます。私は写真を撮るためにこの状態で一度止めましたら、赤インクがズレました。
光沢紙を取り去るタイミングですが、光沢紙を濡らして少し待つ必要があります。そのうち簡単にズラせるようになりますので、無理に取り去ろうとせずに待ちましょう。
上手く行くとこうなります↓

注意点としては、マークに触らないことです。この段階では糊が水分でネチョネチョになっていますので、触ると終わりです。
また、数日置いて乾いた状態でも糊は所詮糊ですから、固くはないので注意が必要です。

糊が乾いてから、クリアを吹きました。
まず、クレオススーパークリア(光沢)。

水性トップコート(半光沢)。

どちらも印刷に影響を与えませんでした。
クリアが乾いた後でも、糊の層はやや軟らかく、ツメで押さえると跡が付きます。
当然と言えば当然ですが、スーパークリアの方が跡が付きにくかったです。
ひたすら触らないのがポイントですね。

クリアデカールの貼り付けには失敗しました。

デカールを置いてから位置をずらそうとしたところ、このように。水分で糊が軟らかくなったところでデカールを動かしたためだと思います。

この他に気が付いた点。
○透明フィルムを剥がれ易くするためだと思われますが、糊シートにはエンボス加工が施されています。そのためマークの表面にエンボスの凹凸がつきます。
○光沢紙と透明フィルムが重なっていて固いので、小さいマークや複雑な形状のマークは、切り出すのが難しいです。
○光沢紙でマークが見えない状態で、目的位置に貼り付けるので、位置合わせが大変に難しいです。
○経年変化でどうなるかが不明です。それほど長期間使うような想定はされていないように感じます。
○パッケージには「水にぬれても平気」と書かれていますが、平気ではないと思います(笑

いろいろ注意点はありますが、限定的ながらなんとか使えそうです。
次回、MIG1.44に実際に使用した報告をupしたいと思います。