季節外れの涼しさと思ったら台風が接近したりと、何かと落ち着かない天候ですが・・・

そんな中、またまた休日がやってきました。

今日も天気が悪いので、朝からおとなしく音楽三昧!

 

・・・・と言うことで、今日のこの1枚は スティクスの1978年の作品、グランド・イリュージョンをチョイスしました。

 

 

このアルバムの代表曲と言えば、やはりこれじゃないかな、故デニス・デ・ヤングの歌うcome sail away

ドラマティックで美しいピアノバラードで始まり、後半には壮大なロックとなる、いかにも70年代アメリカンなバンドがやりそうな感動的なナンバー。

盛り上がる部分からガィーンとくる、ドライヴしたツインギターのパワーコードプレイがカッコイイ!!

 

ちなみにスティクスと言えば、わたしのような1980年代初頭に洋楽に初めて触れて、ハマった世代としては、日本語の入ったサビが印象的な80年代産業ロックなヒット曲、ミスターロボットのイメージが強いんですよね。

ねぇ?そうですよね?

MTVミュージックビデオに夢中になってた同世代の方! 

 

あの頃は、これからバブルに向かって昇りゆくのみ!という、日本が経済で世界的に存在感を現して来た時期で、今では信じられませんが、アメリカが日本を経済的脅威と感じ始めた時代でした。

その反面、日本の事をまだアメリカ人や白人たちの多くはそんなに細かく詳しくなくて、「フジヤマ、ゲイシャ」の時代でした。

そこに「最新式のテクノロジーが凄い!」というイメージが来て、この人たちが「ドモアリガトー♪ドモドモ・・・」なんて歌い始めたりする時代だったんですよね。

 

↓この作品とは関係ないのでリンクだけ、ミスター・ロボット。ザ・産業ロックという感じの歌です。

 

とまあ、わたしは10代後半から20代のバンドマン時代は、こういうシンセがキラキラしている、いかにも80年代アメリカン産業ロックみたいな音楽は、時代柄ややっているバンドの音楽性、メンバーの視線を気にして敬遠してました。

 

でも歳を重ねると、音楽趣味も最初の基本に立ち返ると言うのか・・・、ビートルズと60年代ビート以外の、初めてリアルタイムで洋楽に触れた、それこそTotoとか、ジャーニーとかホール&オーツとかボストンとか、そう言うアメリカン商業サウンドが、今聴いていて一番落ち着くみたいになってたりします。

 

とまあ、そんな商業ロックなイメージが強いスティクスですが、元はプログレッシブなバンドでした。

でもこのグランド・イリュージョンには、わたしの個人的な感想では、そんなプログレの面影はそれほど強くはないかなという感じがします。

 

まあでもドラマティックな、悪く言えばやや大袈裟なアレンジ、5分を越える壮大な曲が多いという点に、わずかにプログレらしさが見られる程度かな。 

基本、アメリカンプログレと言うよりはジャーニーみたいな、商業ポップ要素が強く、純粋にいい曲として聴きやすいアルバムです。

 

Fooling Yourself

この曲なんかイントロの長さ、大仰さなどにプログレの影響が濃く残っている感じがする曲ですね。

でも歌が始まると普通にPOPでいい曲です。

ストップ・イン・ザ・ネームオブラブみたいなサビのメロがいいです。

 

 

こちらは一転、イントロこそプログレか?と思わせながら、ギターリフが唸るハードロックっぽいミス・アメリカ。

そういえばスティックスって、デニスのキーボードのイメージがわたしは結構あるんですが、聞いていると割とギターサウンドのバンドなんですよね。

トミー・ショウという有名なギタリストもいますしね。

 

とまあ、このスティクス、今回紹介したこのグランド・イリュージョンと、1980年に発表されたパラダイス・シアターというアルバムが2大名盤として評価されているようです。

 

わたし個人的にはどちらも捨てがたい、たしかに両者良い作品です。

そんなもう一つの名盤、パラダイス・シアターもうちにありますが、あちらのほうが1980年発売ということもあり、より80年代的産業ロック風味が強い感じがし、曲がコンパクトでプログレ臭はほぼない気がします。

こちらの方がプログレの残り香が感じられる、70年代名盤的色彩が感じられるので、80年代よりは70年代だろ?という方にはこちらをお勧めします。