外仕事、GW明けの繁忙の土日と働いて、今日は珍しく悪天候の休み。

こういう日は普段いつも出勤で散々な目にあうのが定番ですが、珍しい事もあるもんだ。

でも連休で出来れば出かけたかったので、これはこれでガックリでもある。

 

とまあ、こんな日は朝から静かにいつもの、今の時代はあまりこういうことやっている人自体レアそうな、CDで音楽鑑賞!

 

今日はなんとなく、プリンスが聴きたい気分だったので、チョイスしたのは、プリンスの3枚目、1980年に出た「ダーティ・マインド」

 

 

ダーティ・マインド・・・いや、プリンス初期の圧倒的な名作だと思う、Uptown

 

 

プリンス、もはや説明の必要もない伝説のアーティストで、わたしは丁度アルバム「1999」が出たあたりからリアルタイムでLPレコードを買った世代でした。

その後「パープルレイン」で大ブレイクし、そこから世紀のスターの道を歩むのですが、私個人的には「1999」以前の、まだプチブレイク程度だったと思われるこの「ダーティ・マインド」や、次の「Controversy( 戦慄の貴公子 )」が好きです。

 

このあたりのプリンスは、気楽に聴ける良さがあるというか・・・

パープルレインでブレイクした以降の大物プリンスは、どこかしっかり聴かなければ・・・みたいな、作品としての深さ、シンプルなのにちょっとした難解さがあるような感じが個人的にはします。

 

しかしこの辺りの初期作品は、チープでPOPな楽曲に、ちょいと実験的、冒険的なアレンジをトライしてみました~的な、軽いPOP感覚で聴ける気楽さがあり、「難しい、めんどくさそうなのはちょっと~・・・」なんて思っている方にはバッチリな作品だと思います。

 


チープなキーボードがいい味出しているWhen You Were Mine

 

この曲なんかもそうですが、近年はこういうこと言うこと自体憚られる気するけれど、プリンスは人種的にも、元々ブラック・コンテンポラリー的なジャンルで始まった人だとは思います。

そうした、古き良きブラックミュージック的な、ソウル、ファンクテイストは、特に初期のプリンスには濃厚にあります。

 

でも、じゃあブラックミュージックのカテゴリーかと言われると、根底に根強くありはするけれど、プリンスの音楽は、それ以前とは全く違う、プリンスミュージックとしか言えないような新しさがあります。

 

80年代の幕開けを感じるというのか、ヴァン・ヘイレンやボン・ジョヴィあたりがそれまでの70年代ハードロックとは違うキラキラさがあったように、プリンスもブラックミュージックというよりは、80年代ニューウェーブ的なものを感じます。

そのあたりが、プリンスのアーティストとしての先鋭的な凄さというか、一つの枠にとらわれない強烈な個性、オリジナリティーを感じます。

 


プリンスのトレードマークの一つ、独特のファルセット・ボイスで歌うDirty Mind

 

この作品、ライナーノーツに、プリンスの他に、多分後のバックバンド「レボリューション」につながる?、他の数人のメンバーが写っています。

シンセを操っているらしい「ドクター・フィンク」など一部を除いて、詳しい解説がライナーノーツに書かれてないので、その人たちがどういう役割をしているのかわかりません。

 

でもどこで見聞きした話か忘れたので正確さに欠くかもしれませんが、これら初期作品は、どうもプリンスが一人マルチにいろんな楽器を操って録音しているような話を聞いたことがある。

 

最初に紹介したUPTOWNなんか、チョッパーベースが、かなりのベーシストによって演奏されているようにしか聴こえなくて、これをプリンス本人がプレイしているとすれば、凄い!としか言いようがない。

ちなみに、こちらは有名ですが、プリンスはギターも相当上手く、意外にも結構ハードロック的なプレイをしたりしますよね。

 

プリンスのギタープレイと言えば、近年のジョージ・ハリスン・トリビュートでの名演奏がとにかく印象深い↓


 

確かジョージの息子の話では、他の演奏者たちが、プリンスをあまり良く思ってなかったみたいなインタビューを見た記憶があります。

でも、行儀よく定番で予定調和な他の演奏者たちを吹き飛ばす、怒涛で華麗な最後のプリンスのギターソロが、ボーっとしている凡人魂に喝を入れてきます。

 

とにかく、ここ最近、演奏でこれだけ感動することは珍しいというほど、歴史に残ると言ってもおかしくないような名演奏、名ギターソロで、このプレッシャーの中、こんな名曲で、それおも忘れさせるくらいのギターソロでみんなをノックアウトさせるプリンスはホント、並大抵のアーティストではないと痛感します。

こんなの、普通は出来ないですよ。

 

いや、やはり早く亡くなったのもわかるというか、ホント惜しい才能の塊のような人です。

彼を見ていると、私はアーティスト気取りで、偉そうに音楽なんか語っちゃいけない・・・なんて気になりますもん。。

 

ということで、やはり音楽はいいですね。