いや~

 

コロナ後遺症がひどくて、コロナ隔離期間よりこの後遺症の方がしんどいとは思いませんでした。

咳がとまらず、体力消耗するし、ホント辛い。

 

そんな中、こないだ久々の仲間とのツーリングに出たりしていましたが、基本休日は家でおとなしく模型いじりか音楽鑑賞です。

というわけで、今日は仕事休みなんですが、最初にチョイスしたこの1枚は、なぜかふと聴きたくなった、わたくしが個人的に大好きな作品、

ニール・ヤングの1975年の作品で、「ZUMA」を久々にチョイス。

 

 

個人的に落ち込んだり、辛かったりすると頭を駆け巡る、オープニングを飾る曲、Don't Cry No Tears

暗い雰囲気のイメージのニールヤングでは、珍しく前向きポジティヴな感じがする、穏やかなギターロックだ。

 

とまあ60年代のバッファロー・スプリングフィールド時代から、ロックの歴史に名を刻む、わたくしのレジェンドの一人なニール・ヤングですが、その一番売れた全盛期は多分、クロスビー・スティールス・ナッシュ&ヤングの「デジャヴ」を出した頃。

ソロでは「アフター・ザ・ゴールドラッシュ」とか「ハーヴェスト」などを出した、1970年代前半だと思われます。

 

でもそれ以降パッとしないわけではなく、ご存じ近年もグランジがらみで語られたり、精力的に活動している、ストーンズやポール・マッカートニーにも負けない現役ロッカーなわけですが、わたし個人的には近年の作品は、パールジャムとやった「ミラーボール」以外はそれほど好きでもないです。

 

その反面、初期ピークを過ぎた頃の、70年代半ばから終わりにかけて出した作品がとても好きで、「トゥナイト・ザ・ナイト」やこの「ズマ」、フォークな「カムズ・ア・タイム」やスティールスと組んだ「 Long May You Run 太陽の旅路」、「ラスト・ネヴァー・スリープス」あたりの作品は名盤揃いと感じます。

 

中でも今回のZUMAは、新生クレイジー・ホースを率いたロック寄りな、ニール・ヤング得意の激しくもどこか物憂げなギターロックが絶好調という感じの作品で、派手な目立つ代表曲みたいなのはなく、全体を通すと地味かもしれませんが、味わい深いいい作品です。

70年代初頭のような、終わりの見えない長々としたアドリブのジャムセッションみたいな展開もなく、曲が全体的にコンパクトなのもいいです。

 

 

Danger Bird

いかにもこの時代のニールヤングらしい、重く物憂げでけだるそうな、ズンとスローなギターロックです。

 

しかし、この時代の大物はみんな歌が上手いですが、ニールヤングって、技術的に語ると、線が細くて弱弱しい上に、ピッチはよく外すし、ほんとヘロヘロなボーカルです。

それなのに、歌でこれだけ大リスペクトを受ける人というのも不思議と言えば不思議。

「歌の上手い下手なんて関係ない、スピリットが重要なのだよ!」というセリフは、ニール・ヤングだけに許される言葉です。

 

 

この作品の隠れた代表曲だとわたしが勝手に思っているDrive Back

ギターリフが印象深い、完全なるハードロック的な曲ですが、途中でニールヤングらしく物憂げでセンチな雰囲気になるのがいい。

 

 

どちらかといえばこれがこの作品の代表曲と思われているでしょう、Cortez the Killer

今の若者だったらイントロで消してしまいそうな長いイントロの、ニールヤング全盛期を彷彿させる、いかにも「らしい」スローなギターロック。

スペインの南米征服者を批判していると思われる、反逆児的なニールヤングらしいタイトルです。

 

ということで、これらをはじめニール・ヤング自体、わたしは25歳の時急に目覚めハマって、アメリカンロック(カナダ人ですが)好きの道に入った・・・という意味でも印象深い作品です。

なんか物憂げで、決して明るい人間でもない、自分の心情にすごくマッチする音楽ですよ、特にこの時期のニール・ヤングは。

 

ということで、いつ治るのかこの後遺症・・・