休日出勤を終え、今日からまた連休!
前回は快晴だったので久々に旅に出ましたが、今日明日は雨予報・・・
なんかここのところ、せっかくの連休、雨が多いな。。。
でも今日の仕事量が、昨日わかった時点で尋常ではなく、おまけに途中全体研修が入り、プラスの悪天候なので、出勤だったらホント絶望しすぎて、笑うしかないぞ・・・という状況でした。
休みでホント、良かったと思います。
「みんな、頑張ってね!」
まあ、いつも苦しむことが多いので、たまには呑気に構えたって罰は当たらないでしょう!
というわけで、雨予報の日と言えば、苦しむ同僚たちを尻目に、おとなしくまったりと音楽鑑賞。
そんな本日の最初に選んだこの一枚は、ジミ・ヘンドリクスが生前に録音していた音源を、没後に編集し、確か90年代にアルバムとして発表された、ファースト・レイズ・オブ・ザ・ニューライジング・サンという作品です。
オープニングを飾る、いかにもジミらしい、ギターリフがうねる曲、フリーダム。
こうした、本人没後に編集で出された発掘ものって、大抵音が悪いデモテープ的なものを、無理矢理アルバム化したとか、あるいはラジカセ録音の未発表ライブとか、コアなマニア以外ついて行けない、酷いものが多いイメージがあります。
しかし、この作品は違います!
残された関係者が後から頑張った部分も大きいようですが、その録音状態から、生前にかなりの部分まで出来上がっていたんじゃないか?、と思える、生前にリアルタイムで発売されたものと言っても通用しそうな内容です。
ジミがあのまま生きていたら、多分こうなってたんだろうな、と思わせる、自然な進化を感じる素晴らしい楽曲群が収録されていますので、他の作品はある程度聴いたけどこれはまだ…、みたいな方はぜひ聴いてみて下さい。
ドリー・ダーガ
この曲にもよく表れていますが、以前よりファンキーな方向性になってるというのが、このアルバムを聴いた全体的な印象です。
それまでのエクスペリエンスでは、イギリス人のノエル・レディングがビートバンドっぼいベースを弾いていましたが、黒人トリオのバンド・オブ・ジプシーズを経て、ここでは引き続きそこで活動した、ビリーコックスが主にベースをプレイしている。
なのでベースが本格的にどっしりしたファンクベースになってて、一方ドラマーはほとんどの曲で、エクスペリエンス時代の、ミッチ・ミッチェルが再合流して演奏している。
私個人的には、このトリオは、最終的なジミヘンサウンドを実現するのに、まさに最適、最高のメンツだと思っていて、バンド・オブ・ジプシーズの黒人トリオではサウンドが重すぎた。
その点、ミッチ・ミッチェルのドラムは、イギリスの白人だけに、黒人にはない軽さというか、手数が多い割には軽快で疾走感のあるドラムで、ここにコックスの本格的な骨太ファンク・ベースが乗っかることで、いい意味でファンクとギターハードロックのミクスチャーになっていると思う。
このサウンドは、20年早いオルタナ系の先取りと言ってもいいのではないでしょうか。
ヘイ・ジョーを思わせる、渋くも染みるバラード、Angel
ちょっと東洋的なイントロなどのアレンジが印象的です。
こういう聴かせるバラードも好んで結構やるところが、単純なギター野郎で終わらない、ジミのアーティストとしての魅力になっていると思う。
とまあ、このアルバムを聴いて思うのは、ヘンドリクスは人生ギリギリ間に合わなかった、この作品で、少なくともロックではやりたいことをやり遂げたのではないか?と、個人的に感じる事です。
・・・いやいや、あんた何いってんの?
ジミのこれまでの実力や才能を見てたら、まだまだこんなものじゃなかったでしょ?
想像つかない驚きを提示するのが、生きていた仮定のジミの姿だ!!・・・という意見もわかる気はしますが、少なくともわたしは、ファーストから聴いてきて、これに続く新たな進化みたいなのがどうにも想像できません。
考えられるのは、シンプルなブルースに回帰するとか、ジェフ・ベックみたいに、フュージョンを始めてインスト主体になるとか、わたしがジミの凄さを分かってないだけかもしれませんが、この後はそういう未来しか想像がつかない。
きっと、ジェフ・ベックがやってきたようなことをやるのではないか?
それに、かのジミでも、途方に暮れてしまったような、出さなければよかった駄作みたいなことを、80年代とかに仕出かしてしまったかもしれないし・・・。
まあ、異論はあるでしょうが、このアルバムで、彼の芸術作品の大方を聴き終えられたことは、わたし個人的には逆に良かったなって思う。