菜種梅雨の続く憂鬱な日々。

 
先日、休憩中たまたまスマホを見ていたら、エアロスミスのギタリスト、ジョー・ペリーの短い記事が載っていました。
その内容が、わたしの好きなギターサウンドについての話だったので、少し見返してみました。

 

 

 

これです↓

 

 

 

 

まあ、なんちゃってギタリストなくせに、ギター及び録音ヲタク的なわたしとしては興味深い記事ではありますが、でも「ええっ?びっくり!意外・・・」と言う衝撃記事ではなく、「そうだよね!」という、納得の内容を本人自身が語っている感じ。

この記事に触発され、帰って久々にエアロのアルバムをいくつかチョイスして、意識してギターサウンドを聴いてみました。

 

エレキギターっていろんなメーカーや形があるけれど、そのサウンドは基本、フェンダーとギブソンの2大メーカの音に集約されると、わたし個人的には思っています。

この2つのメーカーの歴史と思想の違いからくる音の違いが、極論すればエレキギターのサウンドの全てと言っていいんじゃないか。

 

記事にも出てくる、ストラトキャスターでお馴染みのフェンダーは、世界で最初に今の形式のエレキギターを造ったカリフォルニアのメーカーで、確か元々、ハワイアンとか、カントリーに使うスライド奏法の、スティールギターで有名なメーカーかなんかでなかったかな?

だからかはわかりませんが、部品をネジで接着する構造で、クリアーなキラキラした線の細い高音が特徴のサウンドだ。

 

 

 

 

 

一方のギブソン社は、家具で有名なミシガンの、ガットギターとか、フルアコのジャズギターなんかを作ってたメーカーで、木材加工技術を生かした、どこか美術的な造りのギターだ。

音を拾うピックアップも、リアルに磁石で弦の音を拾う、フェンダーのピックアップとは構造が違うものが基本で、太くて暖かい、輪郭のはっきりしないダイナミックな音になりがちだ。

なのでわたし個人的には、エアロスミスのようなハードなロックは基本、こちらのスタイルで造られたギターのほうが合う感じだと思う。

 

 

 

 

その他、数多くあるメーカーのギターたちは、細かいこと言えばそれぞれ違いはしますけれど、この2つのはっきりした特徴に比べたら小さな違いでしかなく、極論すればすべてのエレキギターはこのどちらかの特徴に分けられる音をしていると言っても過言じゃないと、わたしは今までいろんなギターを弾いたり、聴いたりした感じから思ってます。

 

このギターのサウンドの違いは、多分こういうギターロックを良く聴く人だったら、ギターを実際演奏しない方でもなんとなくわかるんじゃないかと思います。

 

 

エアロスミスの最初期の代表曲の一つママキン。

ジョー・ペリー自身が言うように、これのイントロでのソロを弾くリードギターの音なんか、典型的なストラトキャスターの(真ん中かフロントピックアップの)音に聴こえます。

 

 

インタビューでジョー・ペリーが、レスポールで録音したと言っているToys In The Attic

確かに、上の曲に比べたらクリアーさのない野太い音に聴こえます。

 

 

わたしがエアロスミスで一番らしいというか、カッコイイと思う曲、Chip Away The Stone

これについては言及されていませんが、まあブラッドのサイドギターと絡むツインギターなので、断言はできませんが、同じく野太くヘヴィーなギターサウンドで、わたしにはギブソン・レスポールの音に聴こえます。

(このPVではギブソンのピックアップが付いたフェンダーを弾いていますが・・・)

 

 

ヘヴィーなギターがうねるLick And A Promise
70年代のエアロも、時代が進むほどどんどん音がヘヴィー、ハードになってゆきますが、これなんかもリズムギターは典型的なギブソンの音にわたしは聴こえますが、最後に入るリードギターの音はクリアーな感じなので、ジョーが言うようにストラトで録音しているのかもしれません。
 
でも、そういえば一時、ジョー・ペリーはBCリッチというメーカーの、モッキンバードというギターを使っていたと思うので、ギブソンやフェンダーではなく、そちらをプレイしている可能性もありますが。

 

 

 

 

と、なんだ結局おまえも断言できるほど聞き分けられてないじゃん・・・と突っ込まれそうですが、ともかく、これギタリストの方は多分意識しているとは思いますが、「これはこのギターで弾いてるな・・・」なんて想像しながら聴くのも、ただのリスナーでは味わえない、ギタリストだけの醍醐味ではないでしょうか?

当たる当たらないはおいといて。

 

 

ちなみに、わたしの所持するストラトですが、

これ↓1980年頃のUSAスタンダードです。

 

まあ、観ての通り、これよく「クラプトン?」とか言われますが、これっぽっちもクラプトンは意識していなくて、実は唯一、あえて意識した人はと言われたら、上記のジョー・ペリーになるんじゃないかと思う。

ジョー・ペリーって黒いレスポール・カスタムや、なんか奥さん?のような女性のイラストが描かれたセミアコみたいなイメージが最近は強いんですが、わたしは黒のストラトのイメージがあるんですね。

 

この人のブログに、わたしと同じ黒のストラトを弾くジョー・ペリーの写真が載っています。↓

 

遡ること中学生くらいの時、ミュージックライフという、70,80年代の洋楽専門雑誌をわたし毎月買っていて、そこの広告ページに、ジョーペリーのソロプロジェクトの新作発売の広告が載っていたんです。

そこでジョーが、この写真とは違いますけれど、黒いストラトを持って、椅子に座っている写真が載っていまして、それまであまりエアロとかジョー・ペリーとか知らなかったんですが、それを見て「何だこの人、かっこいい~!」と思ってしまったんですね。

 

それが脳裏になんとなくあり、黒のストラト、クラプトン好きだったら、あえて避けていたと思うのですが、ジョーペリーのあのイメージも手伝ってチョイスしたというのも、薄っすらあったと思う。

 

勿論、他にも↓

・元々ストラトの造形がカッコイイと感じていた。

・高校の先輩に「おまえなんか、無メーカーの安物ストラトがお似合いだ!」と嘲笑された。

・地元の楽器屋にたまたま、わたしのフェンダーUSAストラトがあり、一目ぼれした。

 

その3つが、わたしが高いフェンダーUSAストラトを買った主な理由で、ジョー・ペリーが持っていたから、というのが第一の理由ではないんですが、とにかくわたしの中で黒のストラトはクラプトンではなく、ジョーペリーのイメージなんです。

でもやはりこのストラトは誰が見てもクラプトンになっちゃうよね。

 

わたしのレスポール。

 

これを買った理由は、フェンダーのホンモノがあるなら、ギブソンもホンモノがないと・・・ということだけです。

 

あとイメージというか意識した人をあえて挙げるなら、まあ、言うまでもなく「ジミー・ペイジ」様ですね。

そんなジミー・ペイジさん自身は、特に初期はイメージとは違い、フェンダー・テレキャスターを録音に多用したようですが、これも初期ツェッペリンのギターサウンドを聴けば、わかるような気がします。